2012 Fiscal Year Research-status Report
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23730412
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
秋川 卓也 日本大学, 商学部, 講師 (80367515)
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Keywords | 返品 / SCM / サプライチェーン / 商慣行 |
Research Abstract |
当該年度は、返品に関する実態とSCMに関連する実務内容を把握するために調査を行った。具体的には、家電、日用雑貨、食品の製造業者ないしは物流子会社の担当者にヒアリング調査を行った。その結果、業界などの相違により返品の問題特性が異なり、その結果、SCMとしての対応も大きく異なることが判明した。業界の相違は当然であるが、同じ業界であっても、商品の特性や業界上の地位等によって、実際に行っている対応ないしは行うことのできる対応範囲も大きく異なる。こうした実態比較に基づく相違性は過去の研究からは得ることはできない知見である。また、価値のある事例を得ることができ、より掘り下げてモデル化することへの意義を新たに見出すこともできた。そのような意味で、大変意義のある調査であったと評価している。 ヒアリング調査の結果から、優れた事例を収集して、問題特性に応じたモデル化が今後のあるべき研究であると考える、研究の方向性についての再考に至った。次年度において、研究の目的と方法論について再検討を続けていきたい。 ヒアリング調査と同時に文献調査を前年度に引き続き行った。当該年度は海外の文献を中心に行った。日本とは異なり、返品問題は海外では現在において研究対象とみなされていない。しかしながら、過去の返品研究が少ないながらも存在はし、そのレビューから返品の原因や対策に関する体系化などについて学ぶことができた。こうしたレビュー結果を実態調査の結果に援用して、より考察を深めていきたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究課題に対して当初はアンケート調査による実証分析が適切であると考えていたが、実態調査から各事例の特異性が大きいため、アンケート調査だけでは難しいことが判明した。今後の調査方法について再検討するに至ったために、計画の進行度はやや遅れていると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続き、実態を把握するヒアリング調査を実施していく。事例を記述するだけでなく、事例比較から、問題環境とその対応の因果関係やその相違性について、より一般的なモデルの創造を最終目的としたい。 また、SCMと返品慣行に関連した広範囲の実態を把握するアンケート調査の実施も並行して視野に入れていきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実態を把握するヒアリング調査のために、旅費、宿泊費、謝礼等での使用を考えている。また、製造業者と流通業者を対象にした郵送法に基づくアンケート調査に関わる費用での使用も予定している。 それと同時に、研究成果の報告ないしは情報収集を目的とした学会出張に関わる出費を予定している。
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