2012 Fiscal Year Research-status Report
オンラインにおける社会的相互作用と信頼形成の実証研究とそのマーケティング利用
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23730423
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
岸谷 和広 関西大学, 商学部, 准教授 (40330170)
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Keywords | 消費者のウェブ利用 |
Research Abstract |
前年度は、ウェブ上の社会的相互作用のパターンとそれに対する連結の影響と、そして同期/非同期というプラットフォームによる消費者のウェブ行動を理解した。前年度で考慮した社会的相互作用の2つのパターン、情報探索型と社会的接触型を、信頼との関係を理解するために、社会的資本に関する先行研究を行った。それにより信頼を形成する社会的資本とウェブの社会的相互作用のパターンを仮説化することができた。 さらに、同期/非同期に関しては、その精緻化にともない、コントロール、コミュニケーションという理論的な概念を導出した。それらと社会的資本との関係の仮説を構築した。 同時に、理論的概念を現実に対応すべきものにするために、グループインタビューと同時に、先行研究における尺度のダブルトランスレーションを行った。それにより、理論的概念との関係と、尺度開発を行うことができた。 また、実証研究を行う際に、いままで理論的に検討したブログやSNS、そしてクーポンサイトから、フェイスブックとツイッターに焦点を絞り、ウェブアンケートを用いた実証調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先行研究をレビューをし、同時に定性的な調査を行うことで理論的関係や尺度開発を行い、実証調査まで行ったので、順調に進んでいると言うことができる。しかし、研究の目的の1つとしてオフラインの社会的相互作用との関係まで含める予定であったが、ウェブが進展することで、オンラインとオフラインの区別も不明瞭になりつつあるため、検討することの意義を再検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
実証調査を行ったので、分析をすすめることになる。ただし、分析の過程で、不備が存在すれば、さらなる調査を行うことも視野に入れている。また、その際には、社会的資本として社会的資源や情報的資源のみに焦点を当てているために、直接的に信頼概念を用いることも検討している。分析の後、論文作成に取りかかることになる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
基本的には、データ分析後の論文作成のため、先行研究を検討する際の費用、もしくは、事後的な消費者ヒアリング、実務への含意を理解するための企業ヒアリングに関する費用、国内外の学会の発表そして参加に関する費用を想定している。もちろん、上記にも触れたように再度調査を行うことも視野に入れて弾力的に使用できるように計画している。
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Research Products
(8 results)