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2011 Fiscal Year Research-status Report

企業の支配構造と情報開示行動との関係

Research Project

Project/Area Number 23730445
Research InstitutionTokyo Keizai University

Principal Investigator

金 鉉玉  東京経済大学, 経営学部, 講師 (40547270)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywordsリスク情報 / ディスクロージャー / 事業等のリスク / コーポレートガバナンス / 家族企業
Research Abstract

本研究の目的は、日本企業における情報開示行動や支配構造の史的変遷を整理するとともに、両者の関連性を明らかにすることである。上記の研究目的を達成するために行った本年度の研究実績として以下があげられる。(1)研究発表:海外学会において「Japanese Big 3 firms response to clients business risk: Greater audit effort or higher fees?」のテーマで2回報告を行った。同研究は、監査人がリスク情報をどのように評価するかを検証したもので、リスク情報開示研究において監査人の視点を取り入れた点でとても意義のある研究である。現在は、海外ジャーナルに投稿中である。(2)論文発表:2012年5月発刊予定の『企業会計研究のダイナミズム』において「リスク情報開示のマネジメント向上効果」が掲載される予定である。同研究は、リスク情報開示を通じて業績管理を進めさせる証拠をあげることで、情報開示力が経営実行力を高める可能性を示唆するものである。(3)データベースの構築:本研究は主にリスク情報開示に焦点を合わせており、当該データベースの構築は本研究の大きな目的の一つである。現在まで、2004年3月期から2011年3月期の東証1部企業述べ10,200社のデータの整理が終わっている。このデータベースは日本国内において誰も有していないものと考えられ、リスク情報に関する社会的関心が高まっている点からも非常に価値の高いものといえる。(4)進展中の研究:支配構造と開示行動の関係性をよりダイレクトに分析するために、ガバナンス体制に特徴を有する家族企業に焦点を合わせて、それが経営者による業績予想開示情報の開示行動にどのような影響を与えるかの分析を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

おおむね順調に進展していると評価できる理由は次の2つの点からである。第一に、リスク情報について順調にデータベースを構築しており、それに基づいて研究を進められる状況にある点である。さらならうデーターベースの拡張にために、すでに作業に取り掛かっている。第二に、支配構造と開示行動の関係性を検証するために、家族企業と業績予想の開示行動の研究が分析途中にある点からである。この研究は、支配構造の変化や経営者交代が開示行動にどのような影響を与えるかの研究へとさらに拡張できる。

Strategy for Future Research Activity

次年度使用額は72万円となった理由は、リスク情報の収集範囲を拡大する必要や業績予想情報のデータ収集において今後も多くの作業が必要と判断されたからである。この金額を含めて今後は以下のように研究を進めていく予定である。(1)データベースの整備:リスク情報について、これまでは東証1部に限定して情報を収集・整理していたが、今後は上場全社に範囲を広げる予定である。学生アルバイトとの作業内容についてすでに打ち合わせをしており、収集・整理作業に取り掛かっている状況である。業績予想情報については、データベースで入手不可能なデータについて現在収集・整理中である。(2)論文の執筆:家族企業と業績予想開示およびリスク情報開示との関係を分析し、論文を執筆する予定である。また、リスク情報開示に関する研究(たとえば、持続的にリスクを開示しリスクコミュニケーションを積極的に図っている企業の市場からの評価)をさらに進める予定である。(3)研究の報告:国内外の学会で上記の研究を報告する予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度使用額72万円と次年度請求額80万円を合わせた152万円の研究費の使用計画は以下の通りである。をあわせて152万円(1)データベースの構築:研究目的を達成するためにはリスク情報を含めたデータベース構築が必須である。その点から、研究費の多くはデーターベース構築のために雇うアルバイトに対する謝金や諸経費に充てる予定である。その金額として90万円程度を予定としている。(2)学会報告:研究成果を国内だけではなく海外に発信するために海外学会での報告を2回ほど計画しており、これに62万円程度を充てる予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2012 2011

All Presentation (2 results) Book (1 results)

  • [Presentation] Japanese Big 3 firms response to clients business risk: Greater audit effort or higher fees?2011

    • Author(s)
      Hyonok Kim and Hironori Fukukawa
    • Organizer
      American Accounting Association Annual Meeting 2011
    • Place of Presentation
      Denver, U.S.A.
    • Year and Date
      2011年8月9日
  • [Presentation] Japanese Big 3 firms response to clients business risk: Greater audit effort or higher fees?2011

    • Author(s)
      Hyonok Kim and Hironori Fukukawa
    • Organizer
      European Accouting Association 34th Annual Congress
    • Place of Presentation
      Rome, Italy
    • Year and Date
      2011年4月21日
  • [Book] 『企業会計研究のダイナミズム』(伊藤邦雄編)第17章「リスク情報開示のマネジメント向上効果」担当2012

    • Author(s)
      金鉉玉
    • Total Pages
      19ページ(本人担当箇所のみ)
    • Publisher
      中央経済社

URL: 

Published: 2013-07-10  

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