2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23730452
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
西谷 順平 立命館大学, 経営学部, 准教授 (40363717)
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Keywords | 会計保守主義 |
Research Abstract |
本研究の目的は、保守主義と負債比率や成長機会との関係について、多期間モデルを使った分析的研究によって、明らかにすることであった。その上で、会計学界に対して、保守主義ととくに負債比率の効率性について、新たな実証仮説を提供することで貢献を行うことであった。そのために、当初の計画においては、二年間のうち初年度において、これまで研究代表者が扱ってきた単期間の基本モデルを多期間モデルに拡張し、翌年度において、その多期間モデルに負債比率や成長機会などのパラメーターを様々に組み込んで問題を解いて行き、実証仮説の導出までたどり着く予定であった。それに対して、研究代表者の学内役職着任の関係でエフォートが低下したことにより、当初の研究計画を一年間延長したものの、その目的に対してほぼ順調に研究計画を実行してきた。最終的な結論は未公表の段階ではあるが、その途中経過や関連成果については、国際学会(ヨーロッパ会計学会、カナダ会計学会、アジア太平洋国際会計学会)や研究会、フォーラムなどで発表された他、査読論文(単著)二本、商業学術誌に一本掲載(単著)されるなど、具体的な形で社会に還元された。なかでも、多期間モデルをもちいた保守主義のモデル分析については、国際的な関心も高かったらしく、学会発表論文をSSRN(Social Science Research Network)に掲載した結果、ダウンロード件数が一定期間でトップテン入りするなどした他、現在でも国際的に問い合わせが多い。今後は、当初の目的を果たすべく、最終結果を乗せた英文査読論文を公表にこぎ着けるまで、努力を引き続き行っていくことにしたい。
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