2012 Fiscal Year Annual Research Report
スクール(学校)ソーシャルワーク現場実習プログラムの構築に向けた基礎研究
Project/Area Number |
23730533
|
Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
奥村 賢一 福岡県立大学, 人間社会学部, 講師 (90584699)
|
Keywords | 全国実態調査 / 実習実施内容 / 実習指導の現状と課題 / 実習プログラムの必要性 / 実習時期の再考 / 実習生の実習満足度 |
Research Abstract |
1.スクール(学校)ソーシャルワーク実習(以下、実習)全国実態調査/社団法人社会福祉士養成校協会より事業認定を受けた30養成校を対象に、養成教育に関するアンケート調査を実施した(回収率56.7%)。実習については、2011年度末で全体の53%(9校)が実施していた。社会福祉士・精神保健福祉士養成と異なり、教育領域で実習を行う点で、実習機関や実習指導者の確保及び一定水準を満たした実習プログラムの提供に課題があることが明らかになった。実習は各養成校の裁量で行われており、今後は各養成校の特徴を生かしながらも、共通の取り組み等を検討・整備していく必要がある。 2.実習指導者対象のヒアリング調査/2012年度に福岡県立大学が実習を行った福岡市教育委員会所属のスクールソーシャルワーカー4名(いずれも社会福祉士)対象にヒアリング調査を実施した。マンツーマン方式を採用した実習指導にはメリットが多く、今後も継続することが望ましいが、実習指導者と実習生の人数次第では実施困難となる課題が露呈された。実習プログラムは、相談援助実習や精神保健福祉援助実習の共通性を踏まえたうえで、実習の固有性を重視したものを体系化していくことが望まれる。 3.実習生対象のアンケート調査/2012年度に実習を行った福岡県立大学の学生9名を対象にアンケート調査を行った。実習時期が9月から12月となる本学では、その時期に卒業論文、国家試験勉強、就職活動が重なり、心身ともに負担が大きいことが示された。実習内容については、実習生自らの企画・運営により構成的グループエンカウンターを取り入れた小学校での集団支援活動が、児童や教師の変容だけでなく、実習生のコミュニケーションスキルの向上につながるなど満足度が高かった。さらに、複数の学校や教育委員会等での実習実施は、地域特性や実践内容等の違いについて理解を深めるうえでも効果的であった。
|
Research Products
(1 results)