2013 Fiscal Year Annual Research Report
認知症高齢者グループホームにおけるボランティア受け入れマニュアルの開発
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23730565
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Research Institution | Seinan Jo Gakuin University |
Principal Investigator |
納戸 美佐子 西南女学院大学, 保健福祉学部, 准教授 (40421325)
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Keywords | グループホーム / ボランティア / 認知症高齢者 / 地域交流 |
Research Abstract |
研究1では、アンケート調査を行い、グループホーム(以下、GH)におけるボランティアの受け入れ状況について検討した。その結果、ボランティアの受け入れに対して前向きに検討しているGHが多いが、不安を感じているGHもあった。 研究2では、ボランティアを対象にアンケート調査を実施し、ボランティアが抱える問題やボランティアを継続するために必要な支援および認知症高齢者を対象としたボランティア活動への意向について検討した。その結果、約半数の人がボランティア活動で問題や悩みを抱えた経験があった。ボランティア活動を継続するために必要な支援は、「定期的な講習会・勉強会」および「ボランティア同士の交流」があげられた。また、認知症高齢者を対象としたボランティア活動に関する意向については「家族の介護経験がある人」および「職員として認知症高齢者と関わった経験がある人」の半数以上は、「認知症高齢者と関わるボランティア活動に機会があれば参加したい」と回答した。活動の意向はあるものの具体的な活動につながっていないケースがあることが示唆された。 アンケートの結果から、安心して受け入れるためには、ボランティア活動を行う前に職員とボランティアが具体的な活動内容について打ち合わせを行うことが重要であると考えられた。そこで、本研究の結果をもとに、ボランティア活動を行う前の打ち合わせ等で活用することが出来る「認知症高齢者GHにおけるボランティア受け入れに関するマニュアル(以下、マニュアル)」を作成した。マニュアルは、①ボランティアを行う前に確認しておきたい内容、②利用者と関わる前に確認しておきたい内容、③ボランティア日誌から構成した。 マニュアルを用いて、GHでボランティアの受け入れを事例的に行った。確認することを明確にしておくことで、スムーズにボランティア活動を行うことが出来る可能性が示された。
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