2013 Fiscal Year Annual Research Report
中高年者におけるQOL向上とレジリエンス増進のための教育法の開発
Project/Area Number |
23730632
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Research Institution | Kansai University of Welfare Sciences |
Principal Investigator |
堀田 千絵 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 講師 (00548117)
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Keywords | レジリエンス / 生涯発達 / 未来思考 / 認知機能 |
Research Abstract |
【25年度の実績】 23,24年度と同様、中高齢者の未来思考能力を含めたデータ収集と結果の整理を行い、個人レベルでの発達的特性の縦断的資料を得た。なお、25年度は24年度における超高齢群のデータをもとに、中高齢者に未来の思考能力とQOL向上との関連性について縦断的に検討した。1)自己の未来に関するインタビューおよび質問紙調査において大学生を対象にデータの収集を行い、中高齢者への調査を意識した予備研究を遂行した。同時に、レジリエンスを測定する質問紙の妥当性について検証するためのデータを得た。2)八雲住民健診を実施し各班でデータ収集を行った。3)心理社会班は、住民健診とは別に未来の思考能力に関するインタビューを実施し、信頼性の高いデータを収集した。4)データ分析、分析結果の整理を実施した。 以上のように、申請者は名古屋大学八雲コホート研究の一端を担い、中高年者の健康増進を目指した生涯発達心理学的研究を実施し、今年度で総括のためのデータを得た。3年間の研究から、①中高年の記憶、注意、言語機能とその抑制に関する発達特性の把握、②優れた前頭葉、筋運動機能、社会生活機能を有する超高齢者の存在、及びそれらと性差の影響、③②における超高齢者は、疾病や喪失体験などの逆境を跳ね除ける精神的回復力としてのレジリエンスが高く、高次脳機能を構成する要素(注意・記憶・言語)の機能低下を鈍化させることを明らかにした。なお、レジリエンスの高い高齢者は、自己の未来をポジティブに描くことも明らかにした。
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Research Products
(20 results)