2014 Fiscal Year Annual Research Report
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23730663
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Research Institution | Sendai Shirayuri Women's College |
Principal Investigator |
森本 幸子 仙台白百合女子大学, 人間学部, 准教授 (10398539)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 被害観念 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、出産および産後休暇取得のため延期となっていた以下の研究を進めた。 被害観念と社交不安を弁別する要因として注意バイアスが関係しているのかどうか検討するために、実験を行った。被験者は大学生11名であった。被験者は最初に、注意バイアス実験を行い、その後、被害観念と異常知覚体験に関連する質問紙に回答した。 注意バイアス実験は、社交不安に関する先行研究(金井・嶋田・坂野, 2003)で用いられていた手続きに従った。社交不安と関連する脅威刺激語(例:「恐怖」)と社交不安とは関連しない中性語(例:「地面」)をモニター上に上下に対呈示し(500ms)、呈示された単語が消えるとすぐにどちらかの単語と同じ位置にドットが呈示される。そのドットの位置を被験者に回答してもらうという課題を用いた。 大学生11名に対して、脅威刺激語の検出課題実験を行った結果、被害観念高得点群と低得点群では、脅威語に対する反応時間と中性語に対する反応時間に差は見られず、脅威語に特異的な注意バイアスを検出できなかった。また、異常知覚体験高得点群と低得点群との間においても、脅威語の検出に特異的な注意バイアスは見られなかった。 今回の実験では文字による脅威刺激を用いた。しかし、先行研究では、脅威刺激として画像を用いているものも多い。今後は、呈示する刺激については画像も含めて検討すべきであろう。
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Research Products
(1 results)