2013 Fiscal Year Annual Research Report
軽中度難聴者のストレス対処プログラムの開発と効果の検討
Project/Area Number |
23730669
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
勝谷 紀子 青山学院大学, 社会情報学部, 助教 (90598658)
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Keywords | 難聴 / ストレス / 抑うつ / 偏見 / 聴覚障害 |
Research Abstract |
最終年度は、前年度に行った複数の難聴者を対象としたインタビュー形式での意見聴取内容にもとづき、聞こえの特徴、難聴者が日常で経験する難聴にまつわるストレスやその対処方法、難聴について誤解されやすいこと、難聴について他者から理解されないと思うことなどの内容をまとめた冊子、スライド、ワークシートなどを作成した。 まず、難聴者の経験する日常生活上のストレスや対処方法、理解されていないと感じること等の知識を健聴者に伝えることの効果を調べるため、聴覚障害を持たない学生等を対象に調査を行った。学生等に対して、難聴者の聞こえ方の特徴、日常生活上のストレスと対処、難聴についての誤解や理解してほしいことについて講義形式で伝えた。その後に、聴覚障害者への態度、聴覚障害者への印象、聴覚障害者と関わることへの自己効力感、講義内容を聞いた後の感想などを尋ねた。さらに、難聴者と関わる架空のケースを紹介して、自分ならどのようにふるまうと思うかについて回答を求めた。 また、難聴にまつわるストレス経験を調べる質問項目を作成した。これら質問項目と心身の健康を調べる質問項目等を用いて難聴者を対象に調査を行い、難聴者における聞こえの状態と心身の健康の実態についても調べた。 次に、難聴者を対象にしたストレス対処のためのワークショップをおこなった。自分の聞こえの状態、ストレスに感じることやその対処方法、難聴について誤解されている・理解されないと感じることについて、ワークシートにまとめながら自分の体験や考えをふりかえった。さらに、グループワークによってお互いの体験や考えを共有した。ワークショップの前後に参加者に調査票への回答を求め、日常経験するストレス経験、ワークショップの内容や進め方への感想、改善点などを調べた。さらに、同意を得た参加者に追跡調査を行い、その後のストレス経験等を尋ねた。
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