2012 Fiscal Year Research-status Report
うつ病への集団認知行動療法の効果と認容性の総合評価:無作為化比較試験のメタ分析
Project/Area Number |
23730688
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Research Institution | 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター |
Principal Investigator |
奥村 泰之 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所社会精神保健研究部, 研究員 (50554383)
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Keywords | メタ分析 |
Research Abstract |
本研究では,うつ病性障害に対する集団認知行動療法の効果と認容性について検討した無作為化比較試験をメタ分析を用いて統合することを主目的とした。具体的には,① 集団認知行動療法は,他の心理療法と比べて効果と認容性が高いか,② 集団認知行動療法は, 通常診療あるいは治療待機群と比べて効果と認容性が高いか,③ 集団認知行動療法の無作為化比較試験における方法論上の課題は何か,④ どのような治療構造が集団認知行動療法の効果と認容性に影響を及ぼすか,の4点について明らかにする。さらに,⑤ メタ分 析により示された効果と認容性の明らかな治療構造と,我が国において集団認知行動療法を実施している臨床家が採用している治療構造との相違を半構造化面接により明らかにする。 本年度は,研究協力者のコーディング訓練の一環として,メタ分析の報告の国際ガイドラインであるPRISMA声明の理解を深める研究会を開催した。さらに,コーディングの仕様を決定し,プロトコルが完成し,メタ分析を開始した。また,我が国での集団認知行動療法の臨床家に半構造化面接をするための人材的資源を確保した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
交付申請書に記した計画より,30%ほどの遅れがみられる。その原因は,他の研究グループから類似の研究目的を持った研究成果が,国際誌に発表されたからである。当該研究の問題点を把握し,本研究の独自性を確保するための膨大な作業が発生した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度に完成したプロトコルを基に,平成25年度は経過途中のメタ分析を完了させ,結果が得られた後に迅速に国際誌に投稿する。加えて,平成23-24年度に構築した人的資源を対象に,半構造化面接を実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は,英文校正に研究費を使用することを予定している。
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Research Products
(2 results)