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2012 Fiscal Year Research-status Report

デューイ教育学構想における教師教育論の解明と教師の専門的力量形成のための理論構築

Research Project

Project/Area Number 23730772
Research InstitutionKeiwa College

Principal Investigator

伊藤 敦美  敬和学園大学, 人文学部, 准教授 (80387315)

Keywords教育学 / 教師教育 / デューイ教育学構想
Research Abstract

19世紀末から20世紀初頭のシカゴ大学教育学科及び教育学部のカリキュラム分析を行うことによって、ジョン・デューイ教育学構想における教師教育論を解明し、我国における教師の専門的力量形成のための理論を構築することを目的として研究を進めた。
平成24年度はデューイ教育学部長時代(1902年度及び1903年度)のカリキュラムの調査分析を行い、平成23年度に実施したシカゴ大学教育学科におけるデューイ教師教育カリキュラムの分析結果との比較を行うことで、両者の異同を明確化し、シカゴ大学教師教育カリキュラムの特徴を明らかにすることを試みた。その結果、教育学科と同様に教育学部においても夏学期のマイナーコースの履修形態による授業の開講、他学科との連携の特徴がみられた。しかしながら、教職経験を考慮した授業プラン、すなわち、連携する諸学校における観察や実習時間の教職経験の有無による増減を可能とする授業構成、シニアカレッジ・コースへの学校現場での実践を伴う授業科目の開設、グラデュエイト・コースにおける中等教育に関する授業科目の充実の特徴は見られなかった。教育学部では、4つのコースを設けて、初等教員を目指す場合、中等教員や師範学校教員を目指す場合、非アカデミック教科のいずれかに特化した教員を目指す場合とに分けられていたことから、個別の授業において実践的な学習の機会を増減させるのではなく、コースごとに履修者のニーズに合ったカリキュラムを用意することで、結果的に個々の学生の経験に応じた授業プランとなっていた。
先行研究においては、デューイの教師教育カリキュラムに関する直接的な研究は極めて少ないことから、デューイ教育学部長時代の具体的なカリキュラムの分析を行い、デューイ教育学科長時代のカリキュラムとの比較を行うことで、デューイのカリキュラムデザインを導いた本研究の意義は大きい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

妊娠による体調不良でドクターストップにより、長期間研究を行うことができず、資料収集のための調査に赴くこともできなかったこと、及び、平成24年度途中で産前産後の休暇に入ったため、研究の目的の達成は遅れている。

Strategy for Future Research Activity

平成25年度の産前産後休暇復帰後は、平成23年度及び24年度までの研究成果を9月に開催予定である第57回日本デューイ学会シンポジウムにおいて発表し、諸研究者により助言指導を受ける予定である。また、平成23年度は東日本大震災による実家・家族の被害のため、平成24年度は妊娠による体調不良でドクターストップのため研究資料収集のための調査に赴くことができなかったことから、平成25年度は資料収集を実施し、研究目的を達成することを目指す。具体的には、デューイ学部長時代及びパーカー学部長時代のシカゴ大学教育学部のカリキュラム及びデューイが教育学の整備・拡充のためのモデルとしたコロンビア大学ティーチャーズカレッジのカリキュラムに関する資料収集・分析を行い、シカゴ時代のデューイ教師教育カリキュラムを明らかにする。最終的には、研究により得られたデューイ教師教育論に基づき学問研究に裏打ちされた教師養成教育及び教師教育の在り方を解明することにより、教師の専門的力量形成のための、実践性と学問性を備えた大学における教師教育の理論枠組み構築を目指す。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

主として、調査研究費(70万円)及び調査に必要な物品の購入(30万円)に充てる。具体的には、デューイ学部長時代及びパーカー学部長時代の教育学部カリキュラムの調査、コロンビア大学ティーチャーズカレッジカリキュラムの調査を予定している。また、研究成果を吟味し、諸研究者から助言指導を受けるための研究発表旅費(10万円)として使用する。資料コピー、図書購入、謝金としての使用(9万円)も予定している。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] シカゴ大学教育学科におけるデューイ学科長時代の教師教育カリキュラム2012

    • Author(s)
      伊藤敦美
    • Journal Title

      日本デューイ学会紀要

      Volume: 第53号 Pages: 11-21頁

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] シカゴ大学教師教育カリキュラム―デューイ教育学科長時代と教育学部長時代を比較して―

    • Author(s)
      伊藤敦美
    • Organizer
      日本デューイ学会第56回大会
    • Place of Presentation
      東洋大学

URL: 

Published: 2014-07-24  

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