2011 Fiscal Year Research-status Report
サウンドエデュケーションに関わる発見学習的方法論の研究
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23730816
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
石出 和也 弘前大学, 教育学部, 講師 (90552886)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 日本 |
Research Abstract |
発見学習分析のための基礎的資料を整備したのち、サウンドエデュケーションの授業構造が他の音楽学習とどのように異なっているのかを分析。その成果を日本サウンドスケープ協会シンポジウムにて発表した(5月:旅費使用せず)。サウンドエデュケーションには授業者が「場」を設定し、学習者が「発生的」に学習内容を獲得していくという授業構造が存在している。そのため子どもが「発見の仕方を学習」したのち「発見によって学習」するプロセスとして発見学習的に捉え直すことで、これまで曖昧にされてきたサウンドエデュケーションの教育内容や音楽科教育的意義を、学校教育現場に向けて分かりやすく発信することが可能になると予想される。その際、授業者である教師は、教育内容としてどのようなものを設定すべきなのか。大学生を対象としたサウンドエデュケーションの実践を実施し、活動を振り返る際の言語活動を調査した。大学生が言語的・概念的に把握している学習内容を、小中学校の児童生徒はどのように体験的に獲得していくのかを明らかにすれば、発達段階に応じたサウンドエデュケーションのカリキュラム化の基礎資料となる。 一方、サウンドエデュケーションにおける学習者の姿―「音を聴く」「音を出す」―をどのように観察すべきかについて、日本音楽教育学会北海道地区例会にて研究発表を行った(7月:旅費使用せず)。「何の音を聴き取っていたのか」に重きを置く従来のサウンドエデュケーション研究の問題点を指摘した上で、「誰が聴き取っているのか」に着目した実践研究を増やすことの可能性を試論的に示した。全日本音楽教育研究会、日本音楽教育学会全国大会での「サウンドエデュケーション」「音楽づくり」に関わる資料収集を経て、研究成果を日本サウンドスケープ協会誌論文としてまとめた。研究成果還元の一部として大学近郊(弘前市内)の小学校教員対象の音楽教育研修会を担当(10月)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文献資料による調査研究はおおむね予定通りに進行している。研究成果発表として予定していた部分については、シンポジウムや論文執筆の機会を得たため、それらで代替した。それに伴い、次年度の成果発表(学会発表)の機会を当初の予定より増やすことを予定している。 附属小学校および市内公立学校での実践研究については、平成23年度中は計画段階で終えたため、次年度上半期に開始する。
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Strategy for Future Research Activity |
文献資料等による調査研究を引き続き継続するとともに、サウンドエデュケーションの実践機会を増やし、学習者のデータ収集の蓄積を行う。サウンドエデュケーションにおける教育内容とは何かを追究するため、大学生を対象とした実践と小学生を対象とした実践の比較検討に重点を置く予定。発見学習的視座を援用する際は、J.S.ブルーナーのいう「発見」の意味を再確認しつつ、「音を発見すること」と「発見学習をすること」の微妙な相違点について検証を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
上記「現在までの達成度」に記した理由により、次年度の成果発表(学会発表)の機会を当初の予定より増やすことを予定している。 発見学習関連の文献資料(図書)および物品等についても、研究進捗状況を精査したうえで、再度必要なものを選択・決定する予定。
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Research Products
(2 results)