2013 Fiscal Year Annual Research Report
英語口頭運用能力に関する評価尺度の開発方法の精緻化と評価データベースの再構築
Project/Area Number |
23730834
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
猫田 英伸 島根大学, 教育学部, 准教授 (80452598)
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Keywords | 英語教育学 / 評価 / スピーキング |
Research Abstract |
本研究期間においては、これまでに収集した英語学習者のスピーキング音声(スピーチ音声や英語母語話者とのインタビュー音声)に対する、英語教育関係者(中等教育・高等教育機関に所属する英語教員、英語教員を志望する大学生、英語母語話者など)の主観的評価について多様な視点から分析を加えた。研究の初期段階では、当初の研究計画に基づき、一般化可能性理論、項目応答理論、潜在ランク理論の3つの手法を用いて同じデータを分析した場合に、データのどのような特徴が、異なる手法を用いた分析の結果に共通して、あるいは異なった形で表われるのかについて重点的に考察した。続いて、自己組成化マップ(Self-Organizing Map: SOM)による、素点を用いたデータマイニングの結果と上述の各種分析方法を用いた分析の結果を組み合わせて合理的な解釈を導く方法を検討した。特に研究最終年度においては、複雑な統計分析手法の仕組みに関する知識がなくても、それらの手法を用いた分析から得られるであろう結果を、データマイニングから得られる視覚的な情報(二次元に展開されたデータマップ)を活用して推測する方法を探った。その際、中学校での校内スピーチコンテストに向けた指導における英語学習者のスピーチサンプルとそれらに対する英語教育関係者の評価データ(形成的評価データと総括的評価データ)を用いた。このように、教育現場における真正性の高いデータを用いることにより、今後の研究成果の実用化(スピーキング技能の熟達度に関する評価データベースのオンラインシステム化)への見通しを持つことができた。
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