2013 Fiscal Year Research-status Report
幼稚園黎明期における造形表現の特質とその展開過程に関する研究
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23730844
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| Research Institution | Josai International University |
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Principal Investigator |
牧野 由理 城西国際大学, 福祉総合学部, 准教授 (80534396)
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| Keywords | 美術教育学 / 美術教育史 / 幼児教育史 / 掛図 |
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| Research Abstract |
平成25年度は平成24年度までに収集した資料のうち、島根大学教育学部附属幼稚園の一次資料を中心に図版分析・検討を行った。また必要に応じて追加調査も行いデータの収集につとめた。明らかになったことは以下のとおりである。
１．島根大学教育学部附属幼稚園の所蔵している版画資料の中に明治期に購入した版画類があることを確認した。そのうち「図画」と記されたシールが貼付された版画資料が12点発見されており、これらの版画資料に園児が触れる可能性があった。
２．図画関連資料として『幼稚園手工標本』と題する手描きの手本が発見された。手工だけでなく「図画」についても図版があり、当時、「図画」を行う際に手本として使用していたと考えられる。図版の題材に関しては幼児にとって身近にあるものを取り扱っており、幼児に合わせて簡略化した図版となっていた。『幼稚園手工標本』に記されている作者の名前やクラスの組名より、外部の保育者の手によるものと推察される。手工や図画を行う際の手本について市販されていた書籍だけでなく、外部の保育者の情報も得ようとしていたことが明らかとなった。
また、島根大学教育学部附属幼稚園の園舎移転50周年記念式典(2013年11月29日)において明治期の教具・版画類などの展示を行うため、展示品解説（キャプション）を依頼され製作した。今年度までの成果をふまえ、城西国際大学水田美術館で開催された展覧会「明治の子どもたち 版画にみる遊びと教育」において「明治の幼稚園－掛図・教具からみた図画教育－」と題する講演会（2013年12月6日）を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成25年度より研究代表者の所属大学が変更となり研究環境が変わったため、平成25年度に計画していた島根大学教育学部附属幼稚園の詳細な図版分析および明治期の小学・中学の図画科・手工科との比較分析に遅れが生じた。また平成25年度までに収集した一次資料が膨大であり、一次資料の分析に時間を要しており、研究成果を論文等で公表するには至っていない部分があるため。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策であるが、島根大学教育学部附属幼稚園の資料を中心として、平成25年度までに収集した対象園の所蔵資料を図版分析し整理する。また明治期の小学・中学の図画科・手工科と当時の幼稚園で行われた「図画」「粘土細工」についての比較分析を行い検討する。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度より研究代表者の所属大学が変更となり研究環境が変わったため、平成25年度に計画していた島根大学教育学部附属幼稚園の詳細な図版分析および明治期の小学・中学の図画科・手工科との比較分析に遅れが生じ未使用額が発生した。
次年度は平成25年度までに収集した対象園の歴史資料の図版分析を行う。分析した研究成果を論文や学会発表等で公表していく予定であり、未使用額はそれに充てることとしたい。
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Research Products
(1 results)
