2014 Fiscal Year Annual Research Report
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23730869
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊丸岡 俊秀 金沢工業大学, 情報フロンティア学部, 准教授 (20387351)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 視線計測 / 日本語 / 読み支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度ではあったが、最近入手可能となった、携帯性に優れ、経済的にも負担の少ない視線計測用デバイスを用いたシステムを新規に作成する試みを行った。使用したのはTobii社のEyeXで、付属のAPIを用いてシステムを作成し、市販のノートパソコンとの組み合わせで任意の画像閲覧中の視線の計測および計測した視線位置に基づいて画面表示の変更を行うこと、さらに視線位置データの保存を可能にした。計測精度の評価実験を実施したところ、空間的精度、時間的精度のいずれも、前年まで使用していた頭部固定測定装置(SR Research社 Eyelink II)には及ばないものの、読み支援という本課題の目的には十分な値を示した。
ただし当該システムに対して昨年度までに蓄積した読み支援用のハイライト表示を行うことは未実装であり、課題終了語も引き続き実装作業を行う。システムの完成、および性能評価が終了次第Webサイトを通じてシステムを配布する予定である。
並行して、昨年度までに実施した日本語の意味と単語色が視覚的注意に与える関係に関する実験結果を論文にまとめてる作業を行った。実験ではさまざまな日本語の単語を探索する課題を実施し、単語の検出を促進するのがどのような色であるかを明らかにした。この結果は、本課題における視線誘導時のマーカー色に応用可能であり、本課題で作成しているシステムの基礎的な知見となるものである。論文は北陸心理学会の機関誌「心理学の諸領域」に投稿し受理され、2015年中には公刊される予定である。
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Research Products
(1 results)