2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23740008
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小島 秀雄 新潟大学, 自然科学系, 教授 (90332824)
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Keywords | 開代数曲面 / 対数的小平次元 / 多項式環 / 正規デルペッゾ曲面 |
Research Abstract |
今年度は開代数曲面、正規デルペッゾ曲面、多項式環の部分環について研究を遂行し、以下のような成果と知見を得ることができた。 (1) 標数0のUFD上の多項式環における定数多項式でない1個の多項式で生成される部分環に対して、その部分環が導分の核として表されるための必要十分条件はその部分環を生成する多項式が整閉でかつその多項式の係数の最大公約元が1となることを証明した。この結果は標数0の体上の多項式環の場合には知られている結果であるが、これを一般化した。この結果については、昨年度得られた結果と合わせて論文として投稿し、掲載が決定した。 (2) 平成23年度に行った体上の2変数多項式環の局所有限高階導分の分類結果の証明を簡略化し、新たに、体上の多項式環の階数が1以下となる局所有限高階導分の分類を行った。更に、任意標数での加法群スキームのアフィン平面への作用が自由になるための必要十分条件を得た。これらの結果は論文にまとめ、現在、投稿中である。 (3) 長岡工業高等専門学校准教授の高橋剛氏とともに、高々有理的対数的標準特異点のみを持つピカール数1の正規デルペッゾ曲面の部分的分類を行った。昨年度の特異点の個数が5という最大値をとる場合に引き続き、今年度は特異点の個数が4個の場合について研究を遂行した。更に、IIb型となる場合についても曲面が対数的端末特異点でない特異点を持つ場合を分類した。これらの結果については現在、論文を執筆中である。 (4) 対数的小平次元が非負となる開代数曲面の対数的n種数が正となる自然数nの値について研究し、特殊な曲面に対してそのような自然数nの値を求めることができた。現在、より一般の曲面について研究を遂行しているところである。
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