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2012 Fiscal Year Research-status Report

保型L関数の零点の位数と特殊値

Research Project

Project/Area Number 23740020
Research InstitutionNara Women's University

Principal Investigator

梅垣 由美子  奈良女子大学, 自然科学系, 准教授 (80372689)

Keywords数論
Research Abstract

ゼータ関数やL関数の零点について解析的に研究をしている。これらの関数が整数において重要である理由は、例えばリーマンのゼータ関数の零点は素数の分布についての情報を持っていることに表れる。この研究課題では、特に保型L関数について注目し、その関数等式の折り返しの点における零点の位数について調べることを目的としている。重さ2の newform に付随するL関数の場合、この関数等式の折り返しの点における零点の位数は、楕円曲線の有理点がなす群の構造と密接に関係し、そのランクと一致することが予想されている(Birch and Swinnerton-Dyer conjecture)。このことから、関数等式の折り返しの点における零点の位数は analytic rank と呼ばれて重要な研究対象となっている。今までに様々な解析的手法で non-vanishing や位数が1となる newform がどれくらい存在するか等が調べられてきた。それらの手法においても更なる改良点は考えられ、研究を深めるべきであるが、この研究課題では値分布の理論を用いて、新しい手法でのアプローチを目的としている。この手法で一般の位数についても詳しい研究がされる期待も持っている。今年度は名古屋大学の松本耕二氏と共にその研究における準備を進めることができた。
前述の保型L関数の newform に付随するL関数について、関数等式の折り返しの点における non-vanishing について既に条件付きの結果を得ているが、その条件を外すアイディアの下でまた別の研究も進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

目的とする値分布を用いた零点の位数の研究については、研究打ち合わせを重ね、ある程度の進展がみられた。今後も細部を調整しつつ研究を進めることになるが、その大枠を捉えることができた。

Strategy for Future Research Activity

25年度は育児休業のため、休業を終えた後に研究を再開する。名古屋大学の松本耕二氏と共に値分布を用いた零点の位数の研究を進めて行く。また newform の non-vanishing の問題についても一般的な解決を目指す。計算機を用いる視点については、愛知大学の梅垣敦紀氏との研究を考えている。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

24年度12月から25年度末は出産・育児のため休業することになり、研究費の未使用が生じた。26年度より研究を再開する予定であり、主に、書籍の購入、研究打ち合わせや情報収集、成果発表のための出張旅費に研究費を使用する。

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Published: 2014-07-24  

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