2013 Fiscal Year Annual Research Report
多重高次Mahler測度の数論的および幾何学的解釈の研究
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23740036
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Research Institution | Osaka University of Health and Sport Sciences |
Principal Investigator |
佐々木 義卓 大阪体育大学, 体育学部, 講師 (20548771)
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Keywords | Mahler測度 / L関数 / ゼータMahler測度 / ポリログ関数 / 多重ゼータ値 / 多重L値 |
Research Abstract |
ポリログ関数とL関数の特殊値の関係およびポリログ関数と多重Mahler測度の関係を応用して、多重Mahler測度とDirichlet L関数の特殊値の新たな関係を示した。昨年度までの研究において、多重Mahler測度とポリログ関数の関係の情報を多数得た。本年度はその関係を応用して、Dirichlet L関数の特殊値とポリログ関数の関係式と同様の構造を、多重Mahler測度に対して構成することにより、多重Mahler測度とDirichlet L関数の特殊値の関係を解明した。この関係を多重Mahler測度の母関数であるゼータMahler測度の観点から再検証し、総合的な理解に向けた研究を始めている。多重Mahler測度と多重L値の関係について、主に多重L値の観点からの研究を行った。Rogers-Zudilin、Zudilin等の研究成果により、L関数の特殊値の構造が精密化された。それを応用することで、多重L関数の特殊値の明示公式や基礎情報を得た。この情報を基に多重Mahler測度との関係を目下研究中である。荒川・金子のゼータ関数を拡張したL関数の観点からも多重L関数の研究を行った。拡張されたL関数の諸性質および多重L関数との関係に関する情報を収集し、多重L関数に付随する多重Euler数の数論的性質を大野泰生氏と解明した。特に、多重Euler数の周期的性質やEuler数のVandiver型公式を示した論文が、講究録別冊に掲載された。第10回「代数学と計算」研究集会では、その他の研究成果についても講演し、報告集には研究結果や数値データをまとめた論文が掲載された。主催・運営している関西多重ゼータ研究会では関連する研究講演を企画し、情報収集を行った。
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Research Products
(4 results)