2013 Fiscal Year Research-status Report
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23740054
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
澁谷 一博 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (00569832)
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Keywords | 微分式系(アメリカ) |
Research Abstract |
微分式系(多様体上の接空間の部分束)の理論、田中理論を用いて微分方程式の幾何学的構造を研究した。特に2独立変数1未知関数高階の偏微分方程式を詳細に研究した。 2独立変数1未知関数2階の単独型偏微分方程式は双曲型、放物型、楕円型に分類される。また微分式系の理論により双曲型、放物型、楕円型の概念は一般化されている。 前々年度までの研究により、微分式系全体の中で双曲型微分式系、放物型微分式系、楕円型微分式系のどれかを持つための必要十分条件が微分式系の基本的な不変量である派生形の階数、コーシー特性系を用いて得られていた。 そのような状況で前年度はその特徴づけを用いて、2独立変数1未知関数高階の偏微分方程式の一つの系列に対して可積分条件を特徴づける条件を微分式系の理論を用いて具体的に予想を立てることに成功した。 さらに、2独立変数1未知関数3階の偏微分方程式に対してはその予想が実際に正しいことを証明することに成功した。またいくつかの微分方程式に対しては微分式系の理論におけるダルブーの解法、特性系の方法によって一般解を具体的に求めることにも成功した。 上記成果を論文として執筆中である。また研究集会『淡路島幾何学研究集会2014』淡路島, 2014年1月.など複数の研究集会において上記成果を「2変数3階過剰決定系に対するinvolutiveの特徴付け」として講演を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は当初の計画通り進んでいて、研究業績で述べた成果が出ている。 その理由は以下になる。 ・研究協力者を招へい、または訪問して綿密な議論、打ち合わせを行うことができた。 ・各種研究集会において参加、講演した際に他講演者、聴講者から有益な助言を得ることができた。 ・書籍等により本研究に必要な資料、情報を集めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の成果により2独立変数1未知関数3階の偏微分方程式系の可積分条件が明らかになった。今後はさらに高階の微分方程式系に対する可積分条件を明らかにしていく。 さらに、可積分条件のトポロジー的性質を明らかにしてトポロジーを用いた特徴づけを与える研究を行っていく。 また、可積分条件を満たす2独立変数1未知関数3階の偏微分方程式系に対して具体的な解の構成法に関する研究、特異解の存在、特異解の構成に関する研究も行っていく。 前年度の研究では2独立変数1未知関数2階の偏微分方程式から始まる一つの系列に関する可積分条件を研究したが、モンジュアンペール方程式等の他の系列に対する研究も行っていく。
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