2012 Fiscal Year Research-status Report
リーマン面のモジュールの複素多変数的変動についての研究
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23740098
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
濱野 佐知子 福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (10469588)
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Keywords | リーマン面 / スタイン多様体 / 擬凸状領域 / 等角写像 / スパン / 変分公式 |
Research Abstract |
本研究の目的は、複素助変数と共にリーマン面が動いたときに、各リーマン面の等角写像に関連したモジュールが複素多変数的に変動するようなもの(例えばリーマン面のスパン)を見つけ、一変数的量変動と多変数関数論、特に擬凸状領域との関係を明らかにすることである。本年度得られた研究成果は次の通りである。 1. 単著論文 C1 subharmonicity of harmonic spans for certain discontinuously moving Riemann surfaces が雑誌 Journal of the Mathematical Society of Japan に出版された。前年度、滑らかな境界を持つプラナーリーマン面の滑らかな変動がスタインならば、調和スパンは劣調和であることを証明した。本論文では、領域が急激に変化し不連続点を含むような変動を考察し、調和スパンの劣調和性を、トポロジーが異なるプラナーリーマン面からなるある変動がスタインであるときまで拡張した。 2. 共著論文(Makoto Abe, Sachiko Hamano, and Junjiro Noguchi)On Oka's extra-zero problem and examples が国際雑誌 Mathematische Zeitschrift に受理された。本論文では、岡の余零問題について完全に解答を与えた。 3. 単著論文 Schiffer functions on domains in Cn が雑誌RIMS講究録別冊に受理された。本論文では、Schifferスパンを利用してCn内の領域D上でSchiffer関数を定義し、その対数関数がCnの多項式的凸領域で完備な多重劣調和関数になることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度計画していた研究課題について得られた成果を論文に纏めることができたから。
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Strategy for Future Research Activity |
研究開始初年度である平成23年度は、東日本大震災および原発事故による影響のため、研究開始時期が遅れた。そのため次年度使用額が生じ、24年度もその分の当該研究費が生じた。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
定期的に研究集会へ参加および研究発表を行い、その際の旅費等に使用する。
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Research Products
(9 results)