2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23740108
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
大野 貴雄 大分大学, 教育福祉科学部, 准教授 (40508511)
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Keywords | Musielak-Orlicz空間 / Hajlasz空間 / Rieszポテンシャル / Sobolevの不等式 |
Research Abstract |
当初の研究計画では,n次元ユークリッド空間ではSobolev空間に対応する2つの変動指数をもつHajlasz空間について,様々な諸性質(Poincareの不等式,連続関数の稠密性,容量の性質)や極大作用素の有界性などについて研究を行い,その応用として,2つの変動指数をもつHajlasz空間に対するRieszポテンシャルのSobolevの不等式について研究を進めていく予定だったが,同時期に研究を進めていたユークリッド空間上のMusielak-Orlicz空間の研究が応用可能であることが判明したため,2つの変動指数をもつHajlasz空間ではなく,Musielak-Orlicz-Hajlasz空間に対して,当初の研究目的であるRieszポテンシャルに対するSobolevの不等式について研究を行った.ここに,Musielak-Orlicz空間はこれまでのLebesgue空間やOrlicz空間だけでなく,変動指数をもつLebesgue空間,当初の研究対象であった2つの変動指数をもつ関数空間などを拡張した関数空間であるため,本研究で得られた関数空間の性質やSobolevの不等式などは,様々なタイプの楕円型微分方程式の解の存在や正則性の研究に応用されることが期待される.さらには,上記の研究成果を基に,Musielak-Orlicz-Newtonina空間に対しても様々な諸性質(連続関数の稠密性,容量の性質,Lebesgue点,Fugledeの定理)の研究を行った.ここにNewtonina空間とは,Hajlasz空間と同様に,n次元ユークリッド空間ではSobolev空間に対応する関数空間である. 25年度の具体的研究実績としては,前年度得られたMusielak-Orlicz空間におけるRieszポテンシャルに対するSobolevの不等式のlimting caseにあたるTrudingerの不等式について研究を行った.さらに上記の応用として,Musielak-Orlicz-Morrey空間におけるRieszポテンシャルに対するTrudingerの不等式についても研究を行った.
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Research Products
(2 results)