2011 Fiscal Year Research-status Report
空間非一様な外力の影響下における反応拡散方程式系の爆発解の冪行列による分類
Project/Area Number |
23740129
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山内 雄介 早稲田大学, 理工学術院, 助教 (00451435)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 解の爆発 / 非線形偏微分方程式 / 反応拡散方程式 |
Research Abstract |
空間非一様な効果を持つ非線型項を有する、3連立冪乗型反応拡散方程式系の解の爆発現象について研究を行った。本研究で主に解析をする非線型項は、空間非一様な効果を有する項と、複数の未知関数の積をなしている。これによって解は「自身の自己相互作用」と「他の解との相互作用」の影響を共に受け増大する。本年度は、(1)「3本の方程式すべてが優線型の場合」と(2)「2本の方程式が優線型、1本が劣線型」の2つの場合について、非線型項に対する解の爆発条件について研究を行った。一般に、連立方程式系における優線型方程式は上記の「自身の自己相互作用」と「他の解との相互作用」の影響を両方受けるが、劣線型方程式では「自身の自己相互作用」による増大の影響が小さい。よって特に上記(2)の場合においては、「他の解との相互作用」に重きを置き爆発現象の解析を行った。本研究では、上記(1)(2)の場合における冪乗型と呼ばれる非線型項に対する解の爆発条件を具体的に与えることに成功した。条件を表す際には、3本の方程式の非線型項の冪を並べた「冪行列」を用いて表しており、4本以上の場合の拡張を見据えた恰好となっている。この記述方法は拡張・一般化の為の道具であるだけでなく、非線型項が連立系の爆発現象に及ぼす影響を代数的に捉えるための手掛かりとなるものと考える。現在は、(1)(2)に続き、(3)「1本の方程式が優線型、2本が劣線型」の場合の研究に取り組んでおり、また爆発解析を解明する一つの手掛かりとなる「爆発時刻」についても解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画で上げていた、(1)「3本の方程式すべてが優線型の場合」と(2)「2本の方程式が優線型、1本が劣線型」の2つの場合について解決をし、(3)「1本の方程式が優線型、2本が劣線型」の場合についても研究が進展しているため、おおむね順調に進展していると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、引き続き(3)「1本の方程式が優線型、2本が劣線型」について解決を試み、また(4)「全ての方程式が劣線型の場合」の爆発解析を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
使用計画は主に次の通りである。・国内外の研究集会での情報収集での出張。・研究に関連する国内外の専門家との研究打ち合わせのための出張。・関連する必要な文献・書籍・機材・ソフトの購入。・研究成果の、国内外での学会や研究集会での発表。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] Y. Yamauchi2011
Author(s)
Life span of positive solutions for a semilinear heat equation with nondecaying initial data
Organizer
One Forum, Two Cities: Aspect of Nonlinear PDEs
Place of Presentation
National Taiwan University
Year and Date
2011.8.30
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