2011 Fiscal Year Research-status Report
銀河進化の激動期における銀河の星質量成長過程の解明
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23740152
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
鍛冶澤 賢 愛媛大学, 理工学研究科, 助教 (60535334)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 銀河進化 / 銀河形成 / 赤外線観測 |
Research Abstract |
MOIRCS Deep Survey領域の星質量選択銀河サンプルについて、紫外線から中間赤外線にわたるスペクトルエネルギー分布から、活発に星が生まれている銀河と星が生まれなくなった銀河に分けて星質量分布を調べ、120億年前から80億年前の時代に星質量が大きい星形成銀河ほど高い確率で星が生まれなくなったことを明らかにした。そのうえで、スペクトルエネルギー分布から各銀河の星形成率を求め、各銀河における星形成活動による星質量成長と上に述べた星が生まれなくなる効果を合わせて考慮して、銀河の星質量関数がどのように進化すると期待されるかを調べた。また、この結果を国際研究会で発表した。120億年前から80億年前の時代において、非常に活発に星形成を行っていたと考えられる中間赤外線で明るい銀河の広視野近赤外線分光観測を計画し、すばる望遠鏡およびFMOSを用いてCOSMOS領域における明るい中間赤外線天体の多天体分光観測を行った。また、ワークステーション HP Z800/CT を購入してデータ解析環境を構築した。これを用いて現在観測データを解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
すばる望遠鏡およびFMOSを用いた、120億年前から80億年前の時代の活発に星形成を行っている銀河の広視野多天体近赤外線分光観測の計画・実行を行うことができた。また、観測で得られたデータを解析する環境を整備することができた。また、各銀河における星形成活動による星質量成長が銀河の星質量分布の進化に及ぼす影響についても研究を進めて、これを研究会等で発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
COSMOS領域におけるすばる望遠鏡およびFMOSを使った銀河進化の激動期における銀河の近赤外分光観測サーベイを計画・実行する。観測データの解析を進め、これらの銀河の星形成率を高い精度で決定し、この時代における銀河の星質量成長について調べる。これらの研究結果を国内外の研究会に参加して、発表・議論を行う。また、発表に用いるノートパソコンを購入する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
国際研究会に参加して研究成果を発表するために、旅費・研究会参加費を支出する。また、国内の研究会や学会へも参加し、同様に研究成果の発表や議論を行う。プレゼンテーション用のノートパソコン(20万円相当)を購入する。
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Research Products
(2 results)