• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2011 Fiscal Year Research-status Report

ナイキストレート広域電波観測及び突発的電波現象のアラートシステム開発

Research Project

Project/Area Number 23740155
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

貴田 寿美子  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 助手 (20549175)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords電波望遠鏡 / フーリエ解析 / アラート
Research Abstract

栃木県那須塩原市にある早稲田大学那須パルサー観測20mφ 8機での広域観測により、突発的な電波現象を探索し、即時性を持って情報公開をできるシステムを開発することを目的として電波観測、速報を出すソフトウェアの開発に取り組んだ。即時性を持って外部へ情報公開することにより追観測が適い、那須観測所では捉えることのできない多周波数や高分解能による情報を得ることが可能となる。今年度は東日本大震災の影響を受け、4月中は観測が困難であったが5月より定常的に観測を再開させるように普及作業を行った。即時性を持って突発現象を発見するためには、取得したデータと比較するためのテンプレートが重要である。3つのテンプレートで検証した。1つ目は過去に観測したデータを基に作成した。2つ目はVery Large Array (VLA) によって同じ周波数で観測された詳細なカタログを基にシミュレーションデータを作成した(Tanaka et al. in press)。3つ目は各観測区間の最初の1日目のデータを基に作成した。各方法によって得られるフリンジデータを短時間フーリエ変換によって信号対雑音比に変換しテンプレートとした。検証の結果、1つ目、3つ目の生のデータを基に作成したテンプレートが有用な候補として残り、観測赤緯の0.5度毎となる20本のテンプレートデータを作成した。これらのテンプレートと観測データの相関等をとるソフトウェアを開発した。速報を出すための閾値を検証中である。さらに、テンプレートに含まれる約6000個の電波源の座標、強度、タイプ(電波源、銀河、クエーサー等)、赤方偏移、spectral energy distribution (SED) の情報を調べ、統計的に分類を行った。赤方偏移とSEDには相関があり、星の進化論的な展開にも発展が望める結果を得た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

計画通りに観測赤緯0.5度毎のテンプレートが完成し、観測データとテンプレートの相関をとるソフトウェアが開発された。

Strategy for Future Research Activity

開発した速報ソフトウェアを観測ソフトウェアに実装させ、定常観測を行う。過去のデータやリアルタイムの観測データのノイズレベルを基準に閾値の検証をしていく。速報となる電子メールへの対応は毎日休みなく行わなくてはならないため、申請者の指導のもとに研究室の大学院生5名を協力者として迎える。電子メールが送られてきた場合、担当者はテンプレートデータとの比較、観測データの干渉縞の自己相関関数から固有周期の確認、候補天体を検索する。最終的に人的な判断を要することが確実性を持った速報を出すために必要であると考えている。また、2011年冬頃から外部由来のスパイノイズが昼夜問わずに混信してくるようになった。安定的な観測を行うために、この対策にも取り組む。早急な対応としてデータ解析の側面からノイズを除去する対策に取り組んでいるが、抜本的な解決にはならない。ノイズの到来方向等の検証を行い、混信を防ぐ方法を検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

観測所への往復や成果発表、"広域観測=那須観測所"から"高分解能観測=他機関のアンテナ"への観測ラインの整備のための打ち合わせ等の旅費が半分程度を占める。また、速報の対応は夜間に毎日必要である。協力する者への謝金も人材確保のために必要である。その他は観測機器の補修経費に充てる。那須観測所は私立大学の一研究室で管理・運営を行っているため、観測を行うために必要な補修経費は研究室内の資金調達可能な者が分担で請け負うことが必要である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2012 2011

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] 那須観測所2素子干渉計 6th 及び 7th survey 結果2012

    • Author(s)
      貴田寿美子
    • Organizer
      日本天文学会2012年春季年会
    • Place of Presentation
      龍谷大学
    • Year and Date
      2012年3月19日-22日
  • [Presentation] Development of analysis software for two-element interferometer fringe data2011

    • Author(s)
      Sumiko Kida
    • Organizer
      22th Astronomical Data Analysis Software and Systems (ADASS)
    • Place of Presentation
      Paris, France
    • Year and Date
      November 6-10, 2011
  • [Presentation] 那須観測所2素子干渉計 6th survey 結果2011

    • Author(s)
      貴田寿美子
    • Organizer
      日本天文学会2011年秋季年会
    • Place of Presentation
      鹿児島大学
    • Year and Date
      2011年9月19日-22日

URL: 

Published: 2013-07-10  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi