2013 Fiscal Year Annual Research Report
運動量分散を制御した高速3次元レーザー冷却によるクリスタルビームの生成
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23740213
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
百合 庸介 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 高崎量子応用研究所 放射線高度利用施設部, 研究員 (90414565)
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Keywords | レーザー冷却 / イオンビーム / クリスタルビーム / 蓄積リング |
Research Abstract |
運動量分散を制御した高速3次元レーザー冷却による高強度ビームの極低エミッタンス化及びクーロン結晶化のため、系統的な分子動力学シミュレーションを行った。京都大学の小型蓄積リングS-LSRの正確な電磁石の配置を想定して、前年までの成果を基に、連続ビームの直線状クリスタルビームが形成された線密度(数千個/m)よりも1桁程度高い密度において、40keV 24Mg+イオンのレーザー冷却過程や冷却後のビーム特性を調べた。この線密度では、レーザー冷却により0.1秒程度で1e-12m・radオーダーの極低エミッタンスビームが生成されたが、冷却後の平衡状態において水平方向位置に依存した進行方向運動量をイオンに持たせることができなかったため、結晶化はできなかった。しかし、十分な集光強度を持つ2本のレーザーの周波数変調や照射軸の変位量を調整することで、3次元的に規則的に粒子が配置する秩序化構造が形成されることを見出した。この秩序化ビームの構造を詳細に調べたところ、既知のクーロン結晶状態とは異なり、個々のイオンが相対的な位置関係をほぼ維持したまま、らせん状に回転しながらリングを周回していることを明らかにした。 また、S-LSRの入射ビーム特性、リングの運転条件及び現有レーザーの性能を考慮して、到達可能なエミッタンスやクーロン結晶化の可能性を調べた。レーザーの出力は低く、周波数は固定であるにも関わらず、比較的長い3秒間の冷却により、入射イオンの約70%を3次元的に冷却することができた。リング内の全粒子数が1万個程度の強度では、到達エミッタンスは1e-11m・radオーダーであった。これはS-LSRでの観測結果とよく一致しており、本シミュレーションにより実験で達成されたビームの状態を再現することができた。一桁低い強度では直線状クリスタルビームの形成が示唆され、これを実現するための今後の実験の指針(ビームの低強度化及びその観測手法の開発)を明らかにした。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Parameter Optimization for Multi-Dimensional Laser Cooling of an Ion Beam in the Storage Ring S-LSR2013
Author(s)
Z. He, J. Wei, K. Osaki, H. Okamoto, A. Noda, M. Nakao, H. Souda, Y. Yuri, and K. Jimbo
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Journal Title
Proceeding of the North American Particle Accelerator Conference, NA-PAC'13
Volume: ―
Pages: 1298, 1300
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[Journal Article] Latest Results of Experimental Approach to Ultra-Cold Beam at S-LSR2013
Author(s)
A. Noda, M. Nakao, H. Souda, H. Tongu, H. Okamoto, K. Osaki, Y. Yuri, K. Jimbo, M. Grieser, and Z. He
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Journal Title
Proceedings of the International Workshop on Beam Cooling and Related Topics, COOL'13
Volume: ―
Pages: 157, 161
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[Presentation] Ultralow Emittance Beam Production based on Doppler Laser Cooling and Coupling Resonance2014
Author(s)
A. Noda, M. Nakao, H. Souda, H. Tongu, H. Okamoto, K. Osaki, Y. Yuri, K. Jimbo, M. Grieser, and Z. He
Organizer
5th International Particle Accelerator Conference IPAC'14
Place of Presentation
International Congress Center Dresden, Germany
Year and Date
20140615-20140620
Invited
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