2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23740258
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
服部 一匡 東京大学, 物性研究所, 助教 (30456199)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 四極子秩序 / 朝永ラッティンジャー液体 / モンテカルロ法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は主に二つの課題について研究を行った。まず第一の課題は一次元朝永ラッティンジャー液体中の非磁性不純物問題に対する連続時間モンテカルロ法の開発と論文執筆である。今年度前半は昨年度から継続してこの課題について集中的に研究を行った。一次元系では電子の自由度はボゾンとして書くことができるが、その特徴を使った汎用性の高いモンテカルロ法を構築することに成功した。非磁性不純物のみならず、近年注目の高い二次元トポロジカル絶縁体中の近藤不純物問題に対しても適用可能であることを示し解析を行った。この研究の成果は9月にPhysical Review Bに掲載された。 次に行った課題は昨年度の四極子秩序の理論の数値的なモンテカルロ解析である。これまでの研究では四極子の秩序は専ら平均場とその近傍の揺らぎ程度の解析しか行われていなかったが、本研究では有効古典模型を解析することで熱揺らぎを(モンテカルロ法によって)ほぼ厳密に評価することができた。また四極子の相転移が統計力学上の基本モデルであるポッツ模型およびXY模型の臨海現象として説明できることを示した。この結果をまとめた論文を現在執筆中である。
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Research Products
(7 results)