2011 Fiscal Year Research-status Report
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23740333
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
前田 拓人 東京大学, 大学院情報学環, 特任助教 (90435579)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 地震動 / 津波 / シミュレーション / 並列計算 |
Research Abstract |
2次元空間における既存計算モデルをもとに、地震・津波統合シミュレーションの3次元コードへの拡張整備、大規模並列化と計算コードのチューニングを行った。 本コードは弾性体の運動方程式に一様な重力項を付加して解くことで、弾性表面波の一種として津波を表現するものである。本手法に基づいて差分法による数値計算コードを作成し、従来型のNavier-Stokes方程式による津波計算との比較を行い、本手法で計算される津波の妥当性を確認した。さらに、計算の構成方程式モデルとして、従来用いていた線形弾性体や標準線形固体に代え、一般化Zener粘弾性体を採用した。このモデルの採用により、計算負荷は増えるもののより広帯域な内部減衰が自由にデザインできるようになった。さらに、計算負荷と必要な内部減衰を達成する帯域幅とにトレードオフがあることを活用し、同じく計算負荷の高い周辺の吸収境界条件とのバランスについての評価を行い、ほぼ完全に並列計算のノード間負荷が等しくなるようにすることができた。 スカラー型並列計算機では、演算性能に比べてメモリからのデータ供給能力(バンド幅)が低いため、多量のメモリを要求する地震動計算ではその性能を完全に発揮することは原理的に不可能である。その制約の中で最大限の性能を充分に引き出した大規模計算を行うため、まずメモリ要求量と計算演算量の比であるB/F値を基準に理論的な性能上限の見積を行い、その理論上限を目標にキャッシュチューニングを行った。ループ分割・融合によるキャッシュ利用促進および共有キャッシュ上にあるデータの再利用を促進するためのチューニング等によりほぼ理論上限に等しいだけの十分な実効性能を達成することが出来た。また、2011年東北地方太平洋沖地震の予備的な再現シミュレーションを実施し、観測記録との比較から計算コードの妥当性を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目標である(1)三次元コードの作成および妥当性評価 (2)大規模並列計算機での実用的な性能確保の2点が計画通りに達成された。このことにより、現実的な地球構造下における地震動・地殻変動および津波を統一的に再現するための道が開けた。さらに、2011年東北地方太平洋沖地震の予備的シミュレーションを先行して進める等、その実用性も確認できつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
2011年東北地方太平洋沖地震をターゲットにし、その地震動・地殻変動そして津波を再現するシミュレーションを継続して行う。それに並行して、シミュレーションを高度化するための地下構造モデルの高度化を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主として進行中のシミュレーションの成果発表のための成果発表費(論文投稿料・発表用ノートPC・可視化ソフトウェア)に利用する。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] A unified numerical simulation of seismic ground motion, ocean acoustics, coseismic deformations and tsunamis of 2011 Tohoku earthquake2011
Author(s)
Maeda, T., T. Furumura , S. Noguchi, S. Takemura, K. Iwai, S.-J. Lee, S. Sakai, and M. Shinohara
Organizer
AGU Fall meeting 2011
Place of Presentation
San Francisco, USA
Year and Date
2011年12月5日
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