2011 Fiscal Year Research-status Report
チタネイトの高圧高温相転移から探る巨大惑星深部の鉱物構成
Project/Area Number |
23740389
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浜根 大輔 東京大学, 物性研究所, 特任専門職員 (20579073)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | チタネイト / FeTiO3 / 高圧力 / 巨大惑星 |
Research Abstract |
チタネイト:FeTiO3において約40GPa以上の高圧力で発生する分解相組み合わせ(2/3FeO+1/3FeTi3O7)は,他のどんな相よりも高密度を達成できるため,超高圧力環境の巨大惑星深部におけるもっとも有力な鉱物構成モデルである。しかしながら,FeTi3O7相の構造はこれまで明らかでなかった。本年度は,FeTi3O7の構造解析に主眼を置いた。 高圧高温実験および理論計算によりFeTi3O7相の構造を解くことができた。この相は斜方晶で,cation-anionからなる配位多面体はTiO9, TiO8, FeO7の3種類あり,bc面にTiO9およびFeO7+TiO8が菱および面共有で結合したシートを形成し,それらがa軸方向に互い違いに積層するという構造であった。この構造は,常圧下で合成できるどんな化合物にも見いだされていない,全く新規の高密度構造であった。本研究成果により,高圧力下でのみ存在しうる構造があることが明らかとなり,高圧力の世界の多様性の一端が明らかとなった。 来年度は他のチタネイトでも同様な相関係・構造が出るかどうか,また,FeTiO3においてもさらなる相転移があるかどうかを探っていき,本研究課題をまとめる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
懸案であったFeTi3O7相の構造を解くことができた。また,予備実験としては他のチタネイトにおいても新しい高圧相組み合わせを見つけることができており,これらは本課題が始まる前に立てた予想どおりである。来年度にその詳細を検討するための土台が整っており,おおむね順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
いくつかのチタネイトにおいて,これまでと同様に高圧高温実験と放射光および電子線などの量子ビームを利用した解析,理論計算による解析を行う予定である。申請書に記載した事項からの大きな変更点はない。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
高圧高温実験用のダイアモンドアンビル購入費,前年度に消耗したダイヤモンドの再研磨費用,高圧力発生を支える金属ガスケット購入費用,放射光施設でのX線回折を行うための移動旅費およびビームライン使用量,成果発表のための移動旅費が必要となる。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Spin transition of ferric iron in Al-bearing Mg-perovskite up to 200 GPa and its implication for the lower mantle2012
Author(s)
Fujino K., Nishio-Hamane D., Seto Y., Sata N., Nagai T., Shinmei T., Irifune T., Ishii H., Hiraoka N., Cai Y., Tsuei K.
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Journal Title
Earth and Planetary Science Letters
Volume: 317-318
Pages: 407-412
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Continuous hydrothermal synthesis of nickel ferritenanoparticles using a central collision-type micromixer: Effect of temperature, residence time, metal salt molality, and NaOH addition on conversion, particle size, and crystal phase2011
Author(s)
Sue K., Aoki M., Sato T., Nishio-Hamane D., Kawasaki S., Hakuta Y., Takebayashi Y., Yoda S., Furuya T., Sato T., Hiaki T.
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Journal Title
Industrial and Engineering Chemical Research
Volume: 50
Pages: 9625-9631
DOI
Peer Reviewed
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