2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23750127
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
野上 敏材 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60402963)
|
Keywords | デンドロナイズドポリマー / 有機電解合成 / 高分子反応 / クロスカップリング反応 |
Research Abstract |
デンドロナイズドポリマーの表面を機能化するためには、末端に分子変換容易な官能基を有するデンドロナイズドポリマーの合成方法を確立する必要がある。従って、まず変換可能な官能基を有するデンドリマー状カルボカチオンの発生とポリマーとの反応について検討した。また、代表者らのデザインした末端にハロゲン化アリール構造を持つデンドロナイズドポリマーはパラジウム触媒を用いたクロスカップリング反応などによって、多様な表面修飾が簡便に行えることを明らかにした。 1. 変換可能な官能基を有するデンドロナイズドポリマーの合成:末端にハロゲン化アリール構造(フッ素よりも反応性の高い塩素、臭素、ヨウ素)を有するデンドリマー状カルボカチオンを電気化学的に発生させ、ポリスチレンをはじめとする汎用ポリマーとの反応を検討した。その結果、ヨウ素の場合を含めすべての場合で目的のデンドロナイズドポリマーが得られた。また、NMRによってカチオンを観測出来たことから、ハロゲン元素がカルボカチオンと相互作用している可能性は低く、いずれのハロゲン元素を有するカルボカチオンも高い反応性を有する。 2. 官能基変換による表面修飾デンドロナイズドポリマーの合成:末端のハロゲン化アリールの変換反応として、鈴木―宮浦カップリング反応によるピレンの導入を検討した。ピレンボロン酸を用いた場合に対応するデンドロナイズドポリマーが得られることが、MALDI-TOF MSによる分析からも明らかになった。また、Buchwald-Hartwigアミノ化反応を用いてトリアリールアミンで修飾されたデンドロナイズドポリマーの合成にも成功し、CVによって可逆な酸化還元挙動を観測することが出来た。 3. 多様な構造のデンドロナイズドポリマーの合成:市販の直鎖ポリスチレンに加えて、別途合成したスター型のポリスチレンなどに対するデンドリマー状置換基の導入を検討した。
|
Research Products
(12 results)