2012 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッド界面接合技術を基盤とした超分子リチウムイオン電池創製への挑戦
Project/Area Number |
23750135
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
遠藤 洋史 東京理科大学, 工学部, 助教 (90455270)
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Keywords | グラフェン / 触媒 / 酸化チタン / 白金ナノ粒子 / ハイドロゲル / ATRP / 多孔質構造 / 成形加工 |
Research Abstract |
回生エネルギーの有効利用やCO2排出、地球温暖化抑止といった環境低負荷の観点から省エネ・グリーン社会の実現に向けたキーデバイスとして、燃料電池や大容量キャパシタの高性能化が求められている。貯蔵媒体の容量向上やフレキシブル性が、システムの高効率化・多目的性の鍵をにぎっていることから、①精密なナノ構造制御を適用すること、②結晶性活物質の充填率を高めること、③電解質との接触面積が大きな自立性電極材を設計することが必要となる。本研究では、これらの課題を克服すべく高分子・界面化学からのアプローチによりグラフェンへの化学修飾や酸化チタン粒子、白金粒子との複合化、コロイド粒子を鋳型としたグラフェン多孔質構造の構築、種々のグラフェンゲルの作製に取り組んだ。例えば触媒能向上のためにデンドリマー状の白金ナノ粒子(D-Pt)を合成し、このナノ粒子を還元型グラフェン:RGO(酸素含有官能基を有する酸化グラフェン(GO)をさらに還元したもの)へ担持した新規D-Pt/RGO複合触媒の開発を行った。触媒性能を検討する上では、発電効率を下げる要因となっている酸素還元反応から評価した。対流ボルタモグラムの結果から、担持後は電位(Eon)が0.80 Vから0.95Vへと20 %向上し、電流密度(jd)も0.50 mA/cm2Vから1.75 mA/cm2Vへと250 %もの劇的な向上を示した。これは電子伝導性が高いグラフェンに担持することによって、常にグラフェンから白金への電子授受が起こるため反応が促進したと考えられる。
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Research Products
(18 results)