2013 Fiscal Year Research-status Report
平面型新規アリールホウ素化合物の構造と光化学特性に関する研究
Project/Area Number |
23750141
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
作田 絵里 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (80554378)
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Keywords | 光化学 / 典型元素 |
Research Abstract |
申請者は典型元素を利用した新規芳香族系化合物の構築とその応用を目的とし、研究を進めている。特に本研究ではホウ素原始を含む新たな立体構造を制御したパイ電子系化合物を創出するとともに、その光化学特性の検討を行うにあたり、次の3つの大きなテーマを柱に展開している。 ①新規電子供与置換基を有するトリアリールホウ素化合物の創出 ②アリール基を連結した新規トリアリールホウ素化合物の創出 ③剛直な平面系に固定したアリールホウ素部位を有する新規化合物の創出 これらの新たなアリールホウ素化合物群の創出および光化学特性の検討を行うことで、最終的には平面型アリールホウ素化合物の特徴や典型元素群の電子状態を生かした機能性化合物群の創出を目指すこととした。これらのテーマを元により典型元素の特性を生かした、分子設計および化合物の創出を行っていく。 本年度は前年度までに明らかになったテーマ①に関しての異常溶媒効果に関する検討およびそれらをまとめて、論文として報告した。一方で、②・③に関しては、当初の研究計画に示した化合物に関しては一部報告されたため、同様の機能性かつ平面性を持ったアリールホウ素化合物群を創出すべく、合成およびその光化学物性に関する検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、昨年度に得られた研究成果を元に新たな分子系の構築とその合成に取り掛かることができたため、おおむね研究計画どおり進行していると考えている。また、昨年度の成果を論文として報告できた。 新規化合物に関してはおおよその合成経路を確立しており、最終年度で精製、光化学物性の検討を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度、最終目標としていた化合物の合成が他の研究グループにより、報告されたため、新たな平面型分子系へと方向転換を行うこととした。 本年度はその分子系の構築を目的としていたため、研究計画はおおむね順調にこなすことができた。最終年度である次年度は本年度合成経路を確立することができた新たな分子系の光化学物性の検討および光機能性に関する検討を行うことで、新たな分子系の構築を展開していきたい。 また、これまでに得られた成果を外部発表していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度中に納品したが、支払いが次年度以降になったため。消耗品に使用した。 すでに購入済み。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Constraint-induced Structural Deformation of Planarized Triphenylboranes in the Excited State2014
Author(s)
Tomokatsu Kushida, Cristopher Camacho, Ayumi Shuto, Stephan Irle, Masayasu Muramatsu, Tetsuro Katayama, Syoji Ito, Yutaka Nagasawa, Hiroshi Miyasaka, Eri Sakuda, Noboru Kitamura, Zhiguo Zhou, Atsushi Wakamiya and Shigehiro Yamaguchi
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Journal Title
Chem. Sci.
Volume: 5
Pages: 1296-1304
DOI
Peer Reviewed
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