2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23750174
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小池 隆司 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教 (30451991)
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Keywords | フォトレドックス触媒 / 可視光反応 / 太陽光活用 / 酸化還元反応 / 一電子移動 |
Research Abstract |
光化学反応は、熱エネルギー(基底状態)では進行しない反応を、分子の電子励起状態を経由することで実現できる可能性がある。古典的な光化学反応は、光源として紫外光を使用する。これは、有機化合物の多くが可視領域に吸収を持たない、すなわち無色であり励起するために高エネルギーが必要なためである。しかし紫外光の使用は光反応の実用性、選択性を大きく損なう要因となっている。本研究では、光源として可視光とくに天然に無尽蔵に存在する太陽光に着目し、可視光で駆動する光触媒システムとその分子変換反応の開発を目的とした。光触媒として、可視領域に吸収帯を有する色鮮やかな遷移金属錯体に注目した。ルテニウムやイリジウムのポリピリジル錯体は可視領域に吸収帯を有し、可視光で励起されると金属中心のd軌道から配位子のπ*軌道に電子が移動した三重項励起状態を形成する。この光誘起電子移動に基づく触媒反応の開発と電子移動を促進可能な官能基を導入した新規な高機能化光触媒の創成をめざした。
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Research Products
(12 results)