2012 Fiscal Year Annual Research Report
GaAs高指数面および無極性面基板上、窒化物半導体結晶の配向メカニズムの解明
Project/Area Number |
23760008
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
村上 尚 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90401455)
|
Keywords | エピタキシャル成長 / 窒化インジウム / 半極性 |
Research Abstract |
窒化物半導体を用いたデバイス作製時に問題となる内部電場およびピエゾ分極電場の影響による発光効率の低下の解決のためには、InNの半極性結晶成長技術の確立が重要である。本研究では様々な指数面を有するGaAsを初期基板として窒化物半導体結晶の成長を行った。既往の研究ではサファイアを用いるのが一般的であり、本申請研究のように極性を有する基板を用いることで、InNの極性制御および双晶形成の抑制が効果的に制御できることが優位な点である。平成23年度は、GaAs(311)A、(311)Bおよび無極性面GaAs(110)上へのInN成長を行い、その配向および双晶抑制メカニズムの解明を行ったが、最終年度である平成24年度には、その他の指数面であるGaAs(411)A、(411)B、(211)A、(211)B上へのInN成長について検討を行った。 GaAs(211)Aおよび(211)B上への成長においては、GaAs(110)やGaAs{311}上での成長と同様、InN[0001]方向がGaAs[111]方向に平行となるように配向するため、(211)Aおよび(211)BそれぞれInN{10-15}および{10-11}の成長が確認された。成長温度の影響により、その配向関係が崩れ、低温成長においては上述の面方位両方に配向したInNが成長することが確認され、これは基板面内の4つのGaAs<111>、<-111>、<-11-1>、<11-1>軸に沿ってInN<0001>およびInN<000-1>が配向するためと考えられた。成長温度の高温化により、単一の面方位に制御できることも明らかにし、これはInNの極性による熱安定性の違いに起因しているものと考察した。 本課題研究では、水素の微量添加によっても極性安定性の制御ができることも明らかにしていることから、更なるInN成長の配向制御が可能であると考えている。
|
Research Products
(36 results)