2012 Fiscal Year Annual Research Report
固体高分子形燃料電池用電極触媒における高分子-金属間相互作用の解析
Project/Area Number |
23760029
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
脇坂 暢 山梨大学, 燃料電池ナノ材料研究センター, 准教授 (40377601)
|
Keywords | 燃料電池 / 単結晶 / 走査型トンネル顕微鏡 / 水素吸着 / 酸素還元反応 |
Research Abstract |
固体高分子形燃料電池触媒表面の有効利用のためには高分子/金属界面への本質的な理解が必要不可欠である。本研究では、複雑な高分子/金属界面の構造を系統立てて解析するため、1よく規定されたPt単結晶上に、鎖長制御されたモデル高分子を単分子層吸着させたモデル界面を構築する。2構築したモデル高分子/金属界面の構造を STMやXPSなどの表面分析法を用いて原子・分子レベルで解析する。3モデル界面の水素酸化活性(アノード)並びに酸素還元活性(カソード)と構造解析結果から、プロトン伝導が確保され、触媒活性サイトがブロックされない、耐久性のある界面構造の開発指針を提案することを目的とした。 本研究では、固定高分子形燃料電池の電極触媒界面をモデル化するため、燃料電池反応において触媒能の高い単結晶電極の作製を行った。純Pt単結晶を足掛かりに、カソード触媒用Pt-Co合金単結晶(平成23年度)、アノード触媒用Pt-Ru合金単結晶(平成24年度)の作製を新奇な火炎溶融法を用いて試みた。本研究により初めてPt-Co合金並びにPt-Ru合金の単結晶を作製することに成功した。モデル高分子吸着前のそれぞれの作製した単結晶電極の電気化学特性を測定した(平成23年度並びに24年度)。合金化することにより、水素吸着波が減少し、表面酸化波が高電位にシフトすることが初めて明らかとなった。また、その清浄な単結晶電極表面の構造をSTM、XPS、LEED、LEISSなどの表面分析法を用いて解析した(平成23年度並びに24年度)。 作製した単結晶電極にモデル高分子を吸着し、その電気化学特性並びに表面構造をSTMを用いて解析を行った(平成23年度並びに24年度)。電極表面にモデル分子が吸着することによりその電気学特性が変化した。
|
Research Products
(5 results)