2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23760042
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
津留 俊英 山形大学, 教育文化学部, 准教授 (30306526)
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Keywords | エリプソメトリー / 偏光計測 / 形状計測 |
Research Abstract |
H24年度は、(1) 高精度化と高速化を目指した偏光イメージングエリプソメーターの開発、(2) 3次元形状復元ソフトウエアの作製、(3) 新規に考案した偏光照明装置の作製を行った。(1)では、昨年度試作した振幅分割型及び液晶変調型の偏光イメージング装置による計測評価結果から、装置構成が単純な点から液晶を用いた位相変調方式を採用した。反射偏光状態の決定には、複数枚の画像計測が必要であるが、機械的な駆動部が無く、電気制御で位相量を調整できることから、高速計測が期待できる。現有の多入射角エリプソメーターに液晶と偏光素子及び光源を直線配置し、印加電圧と位相の変化を精密計測したところ、液晶の位相量が温度変化に敏感で実験室の温度環境では、再現性を得ることが困難であったことから、液晶を設定温度±1度以内に温度制御できる構成とした。複数の波長で、印可電圧と位相量の関係を計測し、短期及び長期の再現性を有することを確認した。作製した位相変調法と、現有の消光法及び回転検光子法の3種を用いて通常配置のエリプソメーターで同一平面試料を計測し、同等の精度で計測できることを確認した。(2)では、反射楕円の2次元分布から決定した反射点毎の傾きを積分して3次元形状を再構成するソフトウエアを作製した。また、これと液晶及び検出器の制御ソフトウエアを統合した計測・解析ソフトウエアを開発した。(3)については、これまで識別が困難だった同一傾斜角で方位が180°異なる反射楕円を区別するために、2つの異なる偏光照明方法を新たに考案し、これを実現する照明装置を作製した。金厚膜を成膜した直角プリズムと多角形をそれぞれ計測し、全方位の反射楕円偏光状態が識別できることを確認した。
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Research Products
(3 results)