2013 Fiscal Year Annual Research Report
二波長合成レーザーパルスを用いた単一アト秒パルスの発生と評価
Project/Area Number |
23760057
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
高橋 栄治 独立行政法人理化学研究所, 光量子工学研究領域, 専任研究員 (80360577)
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Keywords | レーザー / 高次高調波発生 / アト秒パルス |
Research Abstract |
昨年度までに,近赤外域の二波長合成レーザーパルスを用いることにより,簡易に孤立アト秒パルス (isolated attosecond pulse: IAP) を発生させる手法の開発を行い,GW クラスの出力を持つIAP 光源の開発に成功した.本手法は,申請者が提案,実証してきた二つのオリジナル手法に基づいており,高い変換効率と優れたパワースケーラビリティーを兼ね備えている. 本年度は,IAP 発生の安定化及び最適化を行うため,二波長合成レーザーパルス生成に利用するマッハツェンダー干渉計内にアクティブなフィードバック系を組み込み,合成電場の安定化に取り組んだ.まず光学経路の安定度を評価するため,CW レーザー光を光学経路に通し,その空間干渉を計測することで位相安定性を評価した.経路内の空気揺らぎや振動等によって 相対位相がドリフトしていることが観測された.そこで OPA の光学経路にウェッジプレート を挿入し,計測した相対位相値を参照信号として,動的なフィードバックをウェッジプレートにかけ,その挿入深さをコントロールすることで遅延経路の安定化を行った.結果,光学経路のドリフトを2nm 以下,時間に換算すると 55 as にまで低減することに成功した.このフィードバック制御により,二波長合成レーザー場の時間プロファイルを長期時間にわたって固定することが可能となった.また二波長レーザー電場を利用した新たな研究テーマとして電子の局在化に関する数値シミュレーション研究を新たにスタートさせた.二波長レーザー間の位相をコントロールすることで効率よく電子を局在化制御できる手法の探索に成功した.
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Extreme ultraviolet free electron laser seeded by high-order harmonic2013
Author(s)
T. Togashi, E. J. Takahashi, K. Midorikawa, M. Aoyama, K. Yamakawa, T. Sato, A. Iwasaki, S. Owada, K. Yamanouchi, T. Hara, S. Matsubara, T. Ohshima, Y. Otake, K. Tamasaku, H. Tanaka, T. Tanaka, H. Tomizawa, T. Watanabe, M. Yabashi, T. Ishikawa
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Journal Title
Radiation Physics and Chemistry
Volume: 93
Pages: 25
DOI
Peer Reviewed
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