2012 Fiscal Year Annual Research Report
パルス圧縮を用いた大強度短パルス放射光発生に関する研究
Project/Area Number |
23760067
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
全 炳俊 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教 (80548371)
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Keywords | クロスコリレーション / 差周波発生 / 紫外光パルス長計測 / コヒーレント高調波発生 / 短パルス放射光 |
Research Abstract |
本年度は紫外域コヒーレント高調波光(波長266 nm)のパルス長計測を目的として、パルス長計測装置の構築と調整を行った。パルス長計測にはコヒーレント高調波の発生に用いるチタンサファイアレーザ(基本波、波長800 nm)と高調波光(266 nm)とを非線形結晶(BBO)に入射し、発生させた差周波光(波長400 nm = 1/(1/266 - 1/800))の強度変化を基本波と高調波の時間遅延を変化させながら計測するクロスコリレータを使用する事とし、その光学系・計測装置の設計と構築を行った。 パルス長計測装置の設計と機器の購入の後、前年度に構築した非線形結晶(BBO)を用いた三次高調波発生装置を用いて、構築したパルス長計測装置の調整および特性評価を行った。その結果、構築したパルス長計測装置により、最短800 fsのパルス長が計測可能である事、高調波光の1パルスあたり500 pJのパルスエネルギーが有れば計測可能である事が分かった。計測可能最短パルス長は差周波発生に使用した非線形結晶の厚みで決まっており、更に薄い結晶を使用する事で、より短いパルス長を計測可能となる。また、パルス長計測装置に使用している狭帯域フィルタをより透過率の高いものと交換する事、今回使用したフォトダイオード型検出器より更に感度の高い検出器を使用する事により、10 pJ程度のパルスエネルギーの高調波光のパルス長を計測可能で有ると考えられる。 また、1枚のグレーティングを用いたパルス圧縮器の設計と構築を行った。以上により、原理実証実験の準備が全て整った。
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Research Products
(6 results)