2012 Fiscal Year Annual Research Report
新たな力学特性を発現する3次元空間構造体のモデル創成
Project/Area Number |
23760086
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 展 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70550143)
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Keywords | 空間構造体 / 柔軟節 / 可変機構 / 3次元回転 / 構造不安定 / 双剛性特性 |
Research Abstract |
本研究の目的は,結合節の回転特性に着目した柔軟構造モデルを構築し,新たな力学特性を発現する空間構造体を提案・開発することである.上記の研究目的に即し,2011年度は結合節の多回転特性を表す3次元モデリングの開発に取り組んだ.また並行して,双剛性特性をもつ新規構造体を発見した.2012年度は,得られた新規構造体の研究に重点を置き,柔剛特性を発現するセル構造を提案し,その設計開発に注力した.本研究期間を通して獲得した研究業績の詳細を以下に記す. (1)結合節の3次元モデリング:過去に構築した2次元結合節モデルをベースに,多彩な変形様式が期待できるより一般的な3次元空間構造へのモデルの拡張に従事した.2011年度では,結合節の3次元有限回転を四元数体(quaternion)に基づくオイラーパラメータを用いて表現し,n配位結合節の3次元多回転モードを求める手法を構築した.次に2012年度では,ダイアモンド構造を成す正4配位結合節に構築した手法を適用して,0固有値の基本モードを導出し,曲げ-ねじりが連成する3次元特有多回転モードを求めた.得られた知見はM&M若手シンポジウム2012で講演発表した. (2)柔剛特性を有するセル構造の発見:特殊な接合形態を有するD4不変な可変機構を提案し,外力負荷に対して内部セルが連動回転することで当該構造が異なる2パターンの正方セルに変形することを数理的に証明した.そして,変形後の当該構造が双剛性特性を発現することを見いだした.次に,当該構造ユニットから成るセル構造を設計し,その柔剛特性を明らかにした.得られた知見は,4件の国内学会ならびに2件の国際学会で講演発表を行い,国内学会にて優秀講演賞(第62回理論応用力学講演会)を1件受賞した.また,英文誌I. J. Solids. Struct.とProc. Royal Soc. Aに1件ずつ論文が採択された.
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Research Products
(9 results)