2012 Fiscal Year Research-status Report
生理学的外力作用下での細胞内応力分布のダイナミクス
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23760107
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
塚本 哲 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, 応用科学群, 助教 (90511460)
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Keywords | 細胞バイオメカニクス |
Research Abstract |
本研究では,力が誘発する疾患の発症メカニズムを解明することを目的として,発症に関与すると指摘される細胞内応力分布を,生体内の力学環境を模擬した応力作用下で測定する.その中でも,平成25年度は測定に必要な新規実験系の開発を続行した.当初の予定では細胞を播種するゲルとしてゼラチンゲルを予定していたが,開発を進める中で下記のような問題点が判明した.つまり,細胞を剥離させるのに当たって細胞が完全に剥離しない問題や,仮に完全に剥離できたとしても実験効率が極端に低い問題である.そこで,ゼラチンゲルの代わりにポリアクリルドゲルを用いることとした.このことにより,薬剤を用いて細胞を剥離させることが可能になり,ゼラチンゲルを用いることによって発生していた問題が解消されると期待した.そこでポリアクリルアミドゲルを再現性良くPDMSに化学結合させる技術の確立を目指した.具体的には,シランカップリング剤を用いたPDMS表面を化学修飾する手法を採ることとした.しかしながら,現状としてポリアクリルアミドゲルを再現性良くPDMSに化学結合させることには成功しておらず,引き続き問題点を抽出して技術の確立を目指しているところである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度は新規実験系の開発を続行していたが,幾つか散見された支障を解消するため,やや遅れが生じた.
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Strategy for Future Research Activity |
ポリアクリルアミドゲルを再現性良くPDMSに化学結合させる技術の確立を目指す.具体的には,シランカップリング剤を用いたPDMS表面を化学修飾する手法にて確立する.この化学修飾は分子レベルで平滑なコーティングが必要であると推察され,それを実現するために具体的な操作手法を検討していく.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
シランカップリング剤を用いてPDMS表面を化学修飾したときの変化を定量的に観察する.また,これによりポリアクリルアミドゲルを再現性良くPDMSに化学結合させる技術の確立し,細胞内応力分布を生体内の力学環境を模擬した応力作用下で測定する.
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