2013 Fiscal Year Annual Research Report
生理学的外力作用下での細胞内応力分布のダイナミクス
Project/Area Number |
23760107
|
Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
塚本 哲 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, 応用科学群, 助教 (90511460)
|
Keywords | 細胞バイオメカニクス |
Research Abstract |
本研究では,力が誘発する疾患の発症メカニズムを解明することを目的として,発症に関与すると指摘される細胞内応力分布を,生体内の力学環境を模擬した応力作用下で測定する.その中でも,平成25年度はポリアクリルアミドゲルを再現性良くPDMSに化学結合させることを引き続き目指した.特に,PDMS表面の化学修飾の条件最適化,ならびにポリアクリルアミドゲルのゲル化における酸素除去に注力した.それらの対策にも関わらずポリアクリルアミドゲルを再現性良くPDMSに化学結合するには至らなかった.計画全体を達成するため,ポリアクリルアミドゲルに代わり,低弾性率PDMSをPDMSに結合させる方法についても検討を行った.その結果,PDMSの配合率によってポリアクリルアミドゲルに近い低い弾性率が実現できること,低弾性率PDMSをPDMSに特定の厚さだけ重層させるようにして結合ができること,この重層によって底面のPDMSが形状を崩さないこと,低弾性率PDMS表面のみに蛍光ビーズを局在させることが可能なことなど,ポリアクリルアミドゲルに代わって低弾性率PDMSを採用することが可能なことが分かった.一方で,ポリアクリルアミドゲルや低弾性率PDMSを検討する以前に採用していたゼラチンゲルによる実験結果の解析を進めた.その結果,培養細胞を複数回にわたり引張刺激した場合,1度目の引張刺激における応力上昇と2度目のそれによる応力上昇とでは,1度目の応力上昇は2度目のそれよりも総じて低いことが分かった.
|