2013 Fiscal Year Annual Research Report
板材異方性及びバウシンガー効果のマルチスケール解析とそのプレス成形への応用
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23760121
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| Research Institution | Kinki University |
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Principal Investigator |
上森 武 近畿大学, 工学部, 准教授 (70335701)
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| Keywords | バウシンガー効果 / 塑性異方性 / 塑性構成式 |
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| Research Abstract |
金属薄板材料が示す力学的特性，そして塑性変形・塑性加工性を検討する上で重要なバウシンガー効果と塑性異方性（r値，降伏曲面）に関する検討を，メゾ－マクロ領域の塑性理論ならびに解析と同条件の実験を実施することで行った．具体的には，本研究では対象金属を限定せず，FCC，BCCそしてHCP構造を有し，現在の工業製品に適用されている金属を対象に上記現象を高精度に計算できる理論ならびに汎用的な解析ツールの構築，更には汎用的な実験手法の確立を行った．理論構築としては，昨今著しい発展を見せる結晶塑性理論ならびに現在工業界で広く使われているマクロ塑性理論の構成方程式を開発し，それを汎用有限要素法に導入した．構成方程式構築に当たっては，汎用有限要素法に導入できる形であり，かつその構成方程式に使用されている材料パラメーターを簡易に決定できる形にするよう注力している．これにより，従来上記理論を使用している，していないにも関わらず，本検討で開発した手法を簡単に誰もが取り入れることが可能になった．
今回の検討で使用した構成方程式であるが，マクロ塑性理論においては，バウシンガー効果を超高精度に再現できるYoshida-Uemoriモデルを改良し，従来広く使用されてきたSwift型等方硬化則の材料データをYoshida-Uemoriモデルに導入でき，多段プレスや複雑変形履歴にも対応できる改良Yoshida-Uemoriモデルの作成を行うとともに，板材異方性として重要なr値と応力の方向依存性を考慮できる6次降伏曲面の開発を行った．また，メゾ塑性理論（結晶塑性理論）においては，応力負荷方向と結晶方位の関係を考慮することで，従来の結晶塑性理論では取り扱いが難しかった等二軸変形の流動応力の計算精度を向上させることが可能になった．
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