2012 Fiscal Year Annual Research Report
新規差動機構を用いたデスクトップ型プレス加工機の開発
Project/Area Number |
23760136
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
關 正憲 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (10314650)
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Keywords | 差動機構 / 歯車 / ねじ / プレス加工 / V曲げ加工 / 位置決め / 押込み荷重 |
Research Abstract |
研究代表者は,精密位置決めと高荷重出力を両立させることが可能な差動型回転直動変換機構である「リニアアクチュエータ」の特許を取得した.この特徴は,ねじと歯車により機械的に精密な直動出力を生み出すことであり,これまでに本機構のプロトタイプが1本のボールねじに比べ,入力トルクに対する出力荷重が大きく,位置決め精度が優れていることを確認した.そこで本研究では,大きな加圧力が期待される本機構をデスクトップ型プレス加工機に組み込み,環境負荷削減や先進的コア加工技術の実現を目指すという着想に至った. まず,デスクトップ型プレス加工機の駆動機構として新規差動機構を組み込むため,新規差動機構やデスクトップ型プレス加工機本体の寸法・形状を応力解析の観点から検討し,最適な寸法・形状を見出した.そして問題点を修正しながら,デスクトップ型プレス加工機の設計・製作を行った後,その加工性能,加工精度を評価した.プレス加工機の性能評価の結果,パンチの設定押込み量の増加に対し,本研究で開発したプレス加工機の押込み荷重が大きくなり,その位置決め誤差は送りねじ機構より小さいことを実証した.したがって,送りねじ機構を用いた従来型プレス加工機と比較して,差動型回転直動変換機構を組み込んだ本研究のプレス加工機はプレス加工としての性能を十分に発揮できると考えられる. 今後は,本研究のプレス加工機の性能向上,そして差動型回転直動変換機構のさらなる応用ならびに実用化を検討する.
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Research Products
(3 results)