2012 Fiscal Year Research-status Report
可変粘弾性関節を有するゴム人工筋マニピュレータの開発と制御
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23760139
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
中村 太郎 中央大学, 理工学部, 准教授 (50315644)
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Keywords | アクチュエータ / メカトロニクス / ソフトロボティクス |
Research Abstract |
前年度までは人工筋肉とMR流体デバイスを用いたマニピュレータを作成したため、本年度は以下のように、これらのモデル化に基づくシミュレーションとそのモデルの実験的な検証を行った。①非線形動特性モデルを用いてマニピュレータの可変粘弾性制御をシミュレーション ②実際のマニピュレータに上記で得られた制御系を適用し実験により検証 その結果以下のような制御法においてマニピュレータモデル及びその実機の有効性が確かめられた。まず“マニピュレータに負荷を印加し目標角度まで持ち上げたとき”、および“任意の角度で突然負荷を印加したとき”に生じる振動を低下させる手法について検討した。具体的には以下のようないくつかの制御手法を提案し、マニピュレータに適用する。①目標角度近辺に達したら、MRブレーキの摩擦係数を上げて、ブレーキをかけ振動抑制する。②動特性に基づくノミナルモデルに追従するようにブレーキを制御する。③MRブレーキの粘性係数をマニピュレータの角度に応じて変化させることで振動制御する。さらに可変弾性制御による瞬発的な動作の実現について検討した。まず、瞬発的な動作の制御は基本的に、ゴム人工筋の構造的な弾性特性を最大限に生かすことで実現された。具体的には以下の手順で制御した。手順1 MRブレーキの摩擦係数を上げた状態で、人工筋に圧力を印加する。手順2 その後MRブレーキの摩擦係数を一気に低下させる。手順3ゴム人工筋肉のバネ特性により、本来の圧力の応答よりもはるかにすばやく応答する。手順4 本挙動をMRブレーキによる上記の制御手法を用いて制御していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
まず、可変粘弾性マニピュレータのモデル化とその実験結果が非常に良い一致を見せたため、これらの応用として制御実験を行った結果、非常に良い一致が見られた。これらは、人工筋肉とMR流体ブレーキを用いたマニピュレータの詳細なモデル化と正確な数学モデルに基づいて得られたからであると考えている。 具体的にはいかにような制御法を行った。手順1 MRブレーキの摩擦係数を上げた状態で、人工筋に圧力を印加する。手順2 その後MRブレーキの摩擦係数を一気に低下させる。手順3 ゴム人工筋肉のバネ特性により、本来の圧力の応答よりもはるかにすばやく応答する。手順4 本挙動をMRブレーキによる上記の制御手法を用いて制御していく。 これらの手順による制御法はシミュレーションおよび実験ともによく一致した。したがって、本モデルは可変粘弾性マニピュレータのシミュレータとして大いに利用することができると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はこのモデル化に基づくシミュレータを用いて、人工筋肉とMRブレーキデバイスを用いた可変粘弾性関節の2自由化の実現及びその可変インピーダンス特性を上手に利用した瞬発力の動作シミュレーションとそれらを使ったインピーダンスの最適な動作計画について検討していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
MR流体デバイス用ドライバの開発費用およびマニピュレータハンドの開発費用にあてる。
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Research Products
(8 results)