2013 Fiscal Year Annual Research Report
低温酸化反応を伴う着火核伝ぱの単純化と火炎伝ぱ形態の理論体系の新展開
Project/Area Number |
23760174
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 寿 東北大学, 流体科学研究所, 助教 (40444020)
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Keywords | 燃焼 / 着火 / 冷炎 / 低温酸化反応 / 火炎伝ぱ |
Research Abstract |
着火核の伝ぱは,従来の手法では乱れ場の中で同時多発的に縦横に伝ぱするため,その詳細を調べることが難しかった.本研究では申請者らが独自に開発した温度分布制御マイクロフローリアクタを用いることで,層流場に単一の着火核の伝ぱを形成する.さらに,燃料に実用液体炭化水素を用い,高圧下における着火核の伝ぱを対象とすることで,温度勾配中における低温酸化反応を伴う単一着火核の伝ぱを実現する系を構築する.これにより,従来は詳細に調べることが難しかった低温酸化反応を伴う着火核の伝ぱに関する基礎的知見を獲得し,その伝ぱメカニズムを解明することを目的とする. 初年度は,ガソリン基準燃料であるノルマルヘプタンとイソオクタンを燃料とし,周期的に形成される着火核の伝ぱの様子を長時間露光により撮影した.また,計算規模が小さいメタンを対象に計算コードの最適化・並列化,および実験結果との検証を実施した.第二年度は,最適化・並列化された計算コードを用いて,ノルマルヘプタンとイソオクタンを燃料とした大規模数値計算を実施した.実験では,イメージインテンシファイアを用いた高速度カメラによる火炎の詳細な挙動の撮影を試みた.最終年度は,実験結果と数値計算結果の詳細な比較を実施した.一部実験条件で混合気の形成が十分に達成できず,不安定な火炎挙動が観察される等の課題が見られたが,混合気形成部分の改修とマスフローコントローラの流量検定方法の改善を実施したことで解決した.
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