2012 Fiscal Year Annual Research Report
光ピンセット技術を用いた大径自由液滴の懸垂手法の開発
Project/Area Number |
23760177
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
今村 宰 日本大学, 生産工学部, 准教授 (50436515)
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Keywords | 燃料液滴 / 光ピンセット / 自由液滴 / 蒸発 / 燃焼 |
Research Abstract |
本研究は光ピンセット技術を燃料液滴の懸垂に適用し、燃料液滴の蒸発,燃焼研究に適用可能な非接触の新しい液滴の懸垂方法を提案するために検討を行ったものである。平成23年度の実施内容においては光ピンセット光学系の開発、改良を通して大径の液滴を懸垂可能なシステムの構築を行い、観察系の開発を行うとともに微粒化機構の改良等によって様々な物性の燃料を懸垂を可能とし、燃料液滴の懸垂実証試験として一定の成果は得たが、システムの構成上、複数の液滴が同時に懸垂されてしまう場合があり、液滴径の計測を困難にしていることが問題点として抽出された。これを受けて平成24年度では、主として液滴径の定量的な見積もりについて継続的に検討を行った。平成23年度では干渉画像法を用いての液滴計測を行っていたが、平成24年度は液滴像の直接観察を目指し、観察系の刷新、観察倍率の調整、観察波長の調整、バックライトの方向性および光量調整、代替液滴を用いた模擬観察試験など様々な改良案を試みたが、液滴とほぼ同径のファイバーの観察はできるものの、現状においては光ピンセット技術で懸垂された液滴像を直接把握するには至っていない。このため液滴径の定量的な把握として液滴より観察される同心円状のエアリーディスクによる液滴径の解析を行い、解析の結果、液滴径を見積もることができることを示した。これにより例えば複数個の液滴が同時に懸垂されてといった懸垂液滴の状態を把握することが可能となり、干渉画像法と合わせて用いることで液滴の懸垂の状態とその液滴径を同時に把握することが可能となった。これに加えて微小重力環境下における液滴の懸垂についても試み、液滴の懸垂が可能であることを示した。
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