2013 Fiscal Year Annual Research Report
人体温熱快適性に及ぼす環境6要素の非定常・非一様性の影響評価
Project/Area Number |
23760192
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
島崎 康弘 岡山県立大学, 情報工学部, 助教 (20584270)
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Keywords | 人体熱モデル / 人体熱負荷 / 温熱快適性 / 環境評価 / 非定常 / 非一様 / 部位差 |
Research Abstract |
本研究は実空間の非定常・非一様性の強い空間にて精度よく予測することができる温熱快適性指標の構築により,従来にはない人体の生理情報および感性(温熱感覚)を取り込んだ都市空間の温熱環境解析を行なうことで,人間本位により近い生活空間の創造および環境情報の提供を目指すものである.昨年度までに,「日射量(放射温度),気温,湿度,気流,代謝量,着衣量の環境6要素の変動に対する人体温熱感受性の非定常応答」ならびに「異なる環境下,熱刺激など総合的に非一様性を含んだ温熱感受性・快適性指標」を明らかにしてきた.本年度は,上述に関する更なるデータ収集を行うとともに,これらの知見を生かして,「非定常性」,「非一様性」のある環境空間に適応可能な評価モデルの構築を行った. 温熱環境評価モデルとして,環境情報と人体情報をもとに,人体と環境の間の熱収支である「人体熱負荷量」を用いた.人体熱負荷量は環境6要素の導入において人体7部位における値を考慮しており,フィールド実験に用いるだけでなく,環境データから皮膚温など人体の温熱状態を予測し,温鉄的感受性である温冷感を算出することが可能となっている.この人体モデルを用いていくつかの環境解析を実施した.被験者実験と解析を比較することで,様々異なる地表面素材,街区樹木,壁面緑化(緑のカーテン)がそれぞれ人体へ及ぼす影響を人体感受性として定量的に評価することができことを確認し,今後の温熱環境設計において有効な手法となることを示したほか,データの蓄積を測ることができた.
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Research Products
(8 results)