2012 Fiscal Year Research-status Report
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23760218
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
原田 香奈子 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (80409672)
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Keywords | 手術ロボット |
Research Abstract |
本研究の目的は,体腔内に小型のロボティック・モジュールを複数個挿入し,体内でモジュールを組み立てることにより,体内の限られた空間内に様々な機能を持つ治療デバイスを導入して治療を行うことである.これにより,体表の切開部を最小にしながら体内で高度の治療を行うことが可能となる. 当該年度は,小型かつ軽量のロボティック・モジュールの設計とロボティック・モジュールに搭載する小型モータを駆動するための回路設計について研究を行った.体内に挿入可能なモータとして,直径が4 mm, 減速比が337:1の小型DCモータを選定した.選定したモータ付属の駆動回路では精密な制御が困難であるため,ステッピングモードで駆動可能なドライバーとそのユーザー・インターフェースを開発した.開発したモータにより,1ステップあたり0.178°の精度でモータを駆動可能であることを確認した.これにより小型モータを1つのロボティック・モジュールあたり2個あるいは3個搭載して駆動することが可能になる. 一方,ロボティック・モジュールの設計においては,モータを2個搭載可能なロボティック・モジュールと動力伝達機構を設計した.他のロボティック・モジュールとの用意な組立あるいは分解を可能とするため,モジュール端部にグリップ機構を設けた.減速比が高いモータを選定したことにより,モジュール間のロック機構は不要とすることができた.また,優線での制御によりモジュールを軽量化・小型化することに成功した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り,研究の目的を達成することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は,複数のロボティック・モジュールを設計・製作し,モジュール間の組立と分解についての研究を行う.手術に使用可能な機能(例えば把持)を持ったモジュールを開発し,他のロボティック・モジュールと結合して動作を行うことが可能であることを示す.また統合的な評価実験を行い,提案する手法の有用性を示す.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費:ロボットの機構を製作するための費用を計上する. 旅費:国際会議や国内学会での調査・発表を行うために必要な旅費を計上する. その他:学術誌での論文発表を行うための論文投稿費を計上する.
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