2011 Fiscal Year Research-status Report
マルチスケール電磁場解析を用いた高温超伝導マグネット設計の高精度化に関する研究
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23760260
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
植田 浩史 大阪大学, 核物理研究センター, 助教 (10367039)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 高温超伝導コイル / 電磁場数値解析 / 遮へい電流 |
Research Abstract |
サイクロトロン用コイルの発生磁場は空間的・時間的に高い均一度で3次元的に分布することが要求される。高温超伝導コイルでこのような高精度磁場を実現する際の問題として,遮へい電流により誘導される磁場がある。すなわち、Y系超伝導線材はテープ形状を有していることからテープ面に対して垂直方向の磁場によって長時定数の遮へい電流が誘導され、磁場の空間均一性,時間的安定性に影響を与える。本年度は、このようなY系超伝導線材がもたらす磁場分布と時間変化について、異形コイルでも適用可能な3次元電磁場解析で電流ベクトルポテンシャルと積分方程式を連成した支配方程式を用いた定式化を行った。超伝導線材外の領域は、精度良く計算するため、積分方程式を利用し、高速多重極法によって計算の高速化を図った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目は、超伝導線材レベルの遮へい電流・磁場解析のモデル化と定式化を行う予定であったが、当初の目的を達成した。
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Strategy for Future Research Activity |
1年目で行った超伝導線材レベルの遮へい電流・磁場解析のモデル化と定式化から、外部磁界中に置かれ超伝導マグネット設計時に正確に考慮するために、並列あるいは積層された複数の線材 におけるScreening current-induced field について,マルチスケール解析のための遮へい電流のモデル化を検討する。さらに、超伝導マグネットの提案した解析手法を適用し、遮へい電流の影響,さらに冷却時,励磁時のコイル変形の磁場精度への影響評価を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の見込み額と執行額は異なったが、研究計画に変更はなく、前年度の研究費も含め、当初予定通りの計画を進めていく。特に、海外において成果発表を行う予定である。
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Research Products
(3 results)