2012 Fiscal Year Annual Research Report
拡張現実感技術を利用した電磁場教育のための半仮想実験システムの開発
Project/Area Number |
23760275
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Research Institution | Niihama National College of Technology |
Principal Investigator |
松友 真哉 新居浜工業高等専門学校, 電子制御工学科, 准教授 (90413856)
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Keywords | 電磁場可視化 / 拡張現実感 / 電磁場解析 / 有限要素法 / コンピュータシミュレーション / 電磁気学教育 / 磁束線 |
Research Abstract |
本研究では、電磁場可視化の新しい手法として実験とシミュレーションを融合させた半仮想実験システムを提案し開発を行った。本システムの実現によって、対象物(磁石や鉄など)とその周辺に分布している電磁場が正にその場に分布しているように観察することが可能となり、対象物を実際に手で移動させた際に電磁場が変化する様子もリアルタイムで観察可能となり、初学者が電磁場を理解することを支援できる。本研究では拡張現実感技術を電磁場解析と融合させ、それぞれ独立に高度化されてきた技術の結合による新しい半仮想実験システムを提案し、以下の成果を得た。 1.電磁場のリアルタイムシミュレーション手法の開発 まず2次元場のシステム開発に取り組んだ。その結果、電流や磁石の複数のソースが作る場をリアルタイムに解析し磁束線等を描画し合成表示できるシステムを開発した。また、磁性体が存在する2次元場においても、有限要素法のメッシュのトポロジを変化させずに物体の移動を模擬する手法を提案しリアルタイム解析と可視化を実現した。しかしながら、3次元でのシステム開発は、物体認識、リアルタイム解析の面で課題が残り、実現には更なる検討が必要であることが明らかとなった。 2.電磁場教育上の効果の基礎的な検証 開発したプログラムを中学生に体験してもらいその効果の基礎的な検証を行った。その結果、本システムによって磁場に関するイメージが具体的に持てるようになることを確認した。また、中学校の理科教員に本システムを提供し授業で活用してもらう試みを開始した。
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