2012 Fiscal Year Annual Research Report
Si基板と単結晶PZT薄膜の融合による内視鏡用超音波プローブのマイクロチップ化
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23760311
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
赤井 大輔 豊橋技術科学大学, エレクトロニクス先端融合研究所, 助教 (50378246)
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Keywords | 超音波振動子 / 圧電 / MEMS / 強誘電体薄膜 |
Research Abstract |
検討中本提案では、LSI・MEMS・強誘電(圧電)薄膜プロセスとを融合することで、Si基板上の圧電PZT薄膜を利用したマイクロサイズの超音波振動子の作製技術を確立し、その振動子を多数アレイ状に配置した内視鏡観察に適応可能な数mm角の超音波プローブチップを実現する。内視鏡による血管内の超音波診断に応用すれば、動脈硬化などの循環器系疾患の早期発見、治療において有用な技術となる。 H24年度は、1.マイクロ振動子の送受信特性の向上、および2.マイクロ振動子の水中での電気的特性解明を目的に研究を行った。1については、振動子を構成する薄膜材料の構成および膜厚についてシミュレーションによる検討およびその結果を用いた試作・評価を行った。膜厚の最適化により、従来比3倍の振動振幅が得られ、微細領域で利用可能な振動子実現の目処を得た。2については、生体の主成分である水中における振動周波数および電気的特性評価を進めた。水中では振動子の共振周波数がわずかに低下する(例:大気中1.6MHz→水中1.2MHz)ことが確認できた。電気特性についてはリーク電流等生じることなく、水中において超音波の送受信が可能であることが確かめられた。 本研究課題を通じ、シリコン基板上への強誘電体薄膜を用いた微細な圧電駆動型超音波振動子設計・製作のための知見が得られ、生体の微細領域への適用が期待できるマイクロ超音波振動子実現への目処が得られた。
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Research Products
(5 results)